世界を10周した「南極料理人」が作る伝統の味 船乗りが愛した「日本郵船式ドライカレー」を食べる
元「南極料理人」のレストラン
記者がJR関内駅の北口に着いたのは、すでに空も薄暗くなった17時ごろ。目当てのカレーを出す店は、駅から5分ほど歩いた場所にあった。
レストラン「BAR de 南極料理人 Mirai(ミライ)」である。


店に入ってまず目についたのは、大きな世界地図。そのほかにも壁を見渡すと、大量のオーロラやペンギンの写真が。どうやらいずれも南極に関係するものらしい。


そんな、さながら南極の写真展のような店内で出迎えてくれたのが、この店のオーナーシェフ・篠原洋一さんだ。

高校を卒業して板前になったという篠原さん。
29歳で第33次(1991年~1993年)南極地域観測隊に料理人として同行。帰国後はクルーズ客船の「飛鳥」および「飛鳥II」で14年間料理をし、その間に世界70か国と約200都市(!)を巡ったとのことだ。
そう、店名の「南極料理人」は篠原さん本人のこと。
さらに46歳の時に、今度は第50次(2008年~2010年)南極地域観測隊の料理人としてなんと再びの南極入り。2010年4月に帰国したのち、同年9月に「Mirai」を開店して現在に至るという。と、とんでもない経歴の持ち主だ......!

