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肥料にしか見えないスナックが栃木で爆誕していた 一体どんな味?実際に食べてみると...

笹木 萌

笹木 萌

2020.08.09 11:00
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農業や園芸で使用される「鹿沼土」。園芸をやっている人ならば一度は耳にしたことがあるだろう。栃木県鹿沼市から産出される軽石で、通気性、水はけ・水もちのバランスに優れている。特にサツキと相性が良いことでも有名だ。

ツイッターでは、そんな鹿沼土が食べられる「スナック」になったと話題になっている。

鹿沼土が食べられる...?(画像はなぐもわーぬ@nagumo_workさん投稿)
鹿沼土が食べられる...?(画像はなぐもわーぬ@nagumo_workさん投稿)

その名も「鹿沼土みたいなスナック」。名前の通り、鹿沼土のような見た目をしたスナック菓子だ。

ツイッターユーザーのなぐもわーぬ(@nagumo_work)さんは2020年7月21日に、このスナックの画像を投稿。スナックをビニールポット(プラスチック製の植木鉢)に入れ、本物の鹿沼土をブレンドした土と並べている。植物を植えているのが本物の鹿沼土、植えてないものがスナックだが...そっくりすぎてほとんど見分けがつかない。

どれが本物?(画像はなぐもわーぬ@nagumo_workさん投稿)
どれが本物?(画像はなぐもわーぬ@nagumo_workさん投稿)

ツイッターではこのリアルな鹿沼土スナックに対し、

「ビックリしました。家に本物の袋入り鹿沼土があるので」
「本家本元の方に『食べられません』の注意書きが必要になってくるような気配www」
「鹿沼土ということは、やはり酸性で酸っぱいのだろうか......」

といった声が寄せられている。普段から園芸で鹿沼土を使用している人は、食べるのに少々勇気がいるかもしれない。

味はきなこもち?

見た目は鹿沼土そのものだが、味はどうなっているのだろうか。Jタウンネットはさっそく「鹿沼土みたいなスナック」(以下、鹿沼土スナック)を注文した。

肥料感...(画像は編集部撮影)
肥料感...(画像は編集部撮影)

3袋セットの鹿沼土スナックを注文した筆者。積んでみると、やはり肥料感が強い。そのままビニールポットに入れてしまいそうだ。

鹿沼土スナックはうるち米をつかったポン菓子のような見た目で、きな粉がふんだんにまぶされている。全体的にくっついていたため、食べやすい大きさにちぎって器に盛りつけた。

本物の鹿沼土のよう(画像は編集部撮影)
本物の鹿沼土のよう(画像は編集部撮影)

色は薄茶色で、本物の土のよう。スナックを口に入れるとやや固めで噛みごたえがあり、きな粉の風味が口いっぱいに広がる。甘さは控えめで、どちらかというと塩気が強い。ベースは米菓子で、アーモンドやクルミ、落花生などのナッツ類も含まれている。和と洋が入り混じったおやつといった感じだ。

同僚のIさんにも一口食べてもらうと「きなこもちみたいな感じですね。ボリュームがあります」と一言。緑茶セットにして食べると良いかもしれない。

考案者「少しでも明るい気持ちになれば」

それにしても、「鹿沼土みたいなスナック」はなぜ誕生したのだろうか。Jタウンネットは7月29日、考案者の設楽光江さんに話を聞いた。

なぜ鹿沼土をスナックに?(画像は編集部撮影)
なぜ鹿沼土をスナックに?(画像は編集部撮影)

設楽さんは園芸用土を製造・販売するシダラの社長。4、5年ほど前、鹿沼商工会議所・緑産業部会の副部会長(現在は部会長)だった設楽さんが、会合である発言したことをきっかけに商品化されたそう。

その発言とは、鹿沼土をお菓子にしたい、というもの。全国的に有名な土であるため、以前からそう思っていたという。

鹿沼土スナックは刀川貴美子さん(緑産業部会の副部会長)らとともに、1年以上かけて開発。今年4月に試供品が完成した。より本物に近い鹿沼土スナックにするため、計4件のお菓子屋をあたったという。

「いろいろ試作で作っていただきましたが、最初は見た目も追いつかない状態でした。(紹介された会社のうち)3件目のお菓子屋さんが見事に近づけてくれました。びっくりするくらい鹿沼土で」

それは設楽さんが手に持っているだけで「鹿沼土だ」と言われるような出来栄えだった。現在は4件目の会社、あられ・おかきなどを手掛ける石黒(鹿沼市)で製造している。

今のままでも十分おいしいが、驚いたことに商品は今も試行錯誤中。食感に対する要望や意見があったため、今よりもう少しサクッとした食感にしたものを盆明けに販売する予定だ。

設楽さんは「鹿沼土みたいなスナック」の販売目的について、

「地域活性化のためにやっています。今はコロナでちょっと元気ないですけど、少しでも明るい気持ちになればいいと思います」

と話す。鹿沼土スナックのパッケージ裏には鹿沼土や鹿沼市の説明が記載されているので、購入した人はそちらを読んで鹿沼に思いを馳せてほしい。

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