コロナの影響で、奈良の鹿が健康になっているらしい
[ちちんぷいぷい-毎日放送]2020年7月13日の放送では、奈良公園の鹿の様子が変わってきているという話題を取り上げていました。
奈良公園といえば、年間で1300万人もの観光客が訪れる奈良観光の拠点です。新型コロナウイルスの影響で、20年2月から観光客が例年と比べて80%以上減となり厳しい状態です。
そんな中、鹿たちにもある変化が...。
「鹿せんべい」をもらえない鹿たちは...
奈良公園近くの鹿せんべいの製造店「たけ田」では、鹿せんべいを売ってくれるお店が閉まっているため売り上げは9割減だそうで、そんなお店の方曰く「鹿の分散」が考えられるとのこと。
「エサを探して進む鹿は『奈良公園外れたな』『行き過ぎたな』『ここらで戻るか』ということはしません。原始林とかには人が入らないので、おそらく鹿の好物の草など食べるため山奥へ進んでいっているのでは?」(担当者)
同店では、鹿たちがせんべいの味を忘れてしまわないように、商品にならないものを奈良公園で撒いているそうです。
一方、地元のボランティア団体の「鹿サポーターズクラブ」によれば、昨今の異変は鹿たちにとっては良いことだそう。
これまでは、人が与える鹿せんべいなどのおやつが、そもそもの鹿の主食(草やどんぐり)に取って替わっていたためです。
実際、下痢気味だった鹿のうんちが、黒豆のような健康的なものになったという報道もあります。
とはいえ、奈良公園を訪れる人の多くが、えさやりを含んだ鹿との触れ合いを求めているだけに悩ましい問題です。
鹿サポーターズクラブの担当者は、
「鹿の健康と観光業の両立とがうまくバランスを保てるよう、奈良と奈良の鹿たちのために今後も協力していきたい」
とも話していました。
難しい問題ですね。コロナをきっかけに、鹿たちとの新たな付き合い方を考える時なのかもしれません。
(ライター:まみ)