枝野代表「宇都宮餃子ツイート」に地元困惑 「専門店にはビール・ライスない」主張も...市「そんな定義ない」
宇都宮といえば真っ先に名の上がるご当地グルメ「宇都宮餃子」。そんな栃木県民のソウルフードが、ツイッターで思わぬ注目を集めている。
正嗣(まさし)、宇都宮みんみん、香蘭など数々の有名店が揃うことで知られるが、いったいなにがあったのか。
事の発端は立憲民主党代表・枝野幸男氏が2020年7月5日に投稿したツイート。その内容がこちらだ。
「#宇都宮 #みんみん で育った私は、18才で#宇都宮 を離れてから仙台でも東京でも餃子専門店を探したが見つからず
ラーメンや炒飯、野菜炒めがメニューにあるのは中国料理店
ビールもライスもないのが餃子の店
今もそう思うので全国チェーン『餃子の〇将』の名前には違和感 味は好きだけど」
東京都知事選、投開票日の朝。あるユーザーの投稿を引用する形で、枝野氏は地元・宇都宮の餃子に関してツイートした。同日未明には別の立憲民主党議員が「#宇都宮」のハッシュタグをつけて投稿しており、それを受けての投稿と思われる。
この投稿にツイッターでは、都知事選に立候補した宇都宮健児氏を意識したものではないかとの推測がされている。その一方で、枝野氏が呟いた「餃子観」についての疑問の声も少なくなく、
「いつの時代のお話ですか?仙台には普通に餃子専門店はございますよ」
「餃子の王将で育った僕としては、枝野さんに抗議します!」
「みんみんの店舗はごはん食べられるし、ビールも飲める。貴方の言う餃子だけの専門店の名前は『正嗣』である」
といった反応が寄せられている。
みんみん「ビールとライスはあります」
「ビールもライスもないのが餃子の店」と自論を展開したうえ、特定の店の名前を「違和感がある」と表現した枝野氏。「餃子の〇将」は、伏せ字を使ってはいるものの、どこの店かは容易に推測できる。
枝野氏の投稿を受けてか、宇都宮の餃子店が加盟する「宇都宮餃子会」も5日夜に公式ツイッターを更新。
「宇都宮餃子をいろいろな方に美味しく食べていただきたい そう願って毎日各店の店主さんたちが頑張っています。それをもっとたくさん広めたい...ただそれだけです!!」
と投稿した。枝野氏の名前こそ出してはいないが、
「#宇都宮餃子」
「#エゴサしてびっくり」
「#そして少し悲しくなった」
「#宇都宮餃子を嫌いにならないでください」
といった意味深なハッシュタグが付けられている。
枝野氏の投稿を宇都宮餃子の関係者はどう見ているのか。
Jタウンネットは6日、枝宇都宮みんみんの運営会社・みんみんの管理部担当者にビールとライスの有無について確認した。担当者は「ビールとライスはあります」と回答、
「今は大体の店でビールとライスが置いてあると思います。ただ、置いてない店もあるかもしれませんし、昔がどうだったかは分かりかねます」
と話した。
では枝野氏の言う「ビールもライスもない店」はどこのことなのか...。ツイッターで名前のあがっていた正嗣の公式サイトを確認すると、たしかにこの店は「ライスもビールも置いてない餃子専門店」を謳っている。枝野氏の求める餃子専門店が現在も実在することはわかった。
また宇都宮市役所観光交流課の担当者に「ビールもライスもないのが餃子の店」という定義について聞いてみると、
「役所としてはビールもライスもないのが餃子の店、というように定義しているわけではありません。そのあたりは宇都宮餃子会さんが詳しいかと思います」
とのことだった。
Jタウンネットはさらに宇都宮餃子会にツイートの意図など取材を試みたが、「回答を控えさせていただきます」。ツイートで言及されたと思われる「餃子の王将」の運営会社・王将フードサービスにも取材したが、
「枝野議員の個人的な認識に基づいた投稿なので、コメントは差し控えます」
との回答だった。