「ボヤ騒ぎにしか見えない」 煙の量がとんでもない弁当屋が話題に→本当に大丈夫?店主に聞くと...
「ボヤ騒ぎとしか思えないお弁当屋さんと遭遇しました」
2020年6月7日、こんなツイートをしたのは、美味しいお弁当を求めて、東京を歩き回っているというツイッターユーザー「あかるい弁当」(@fine_bento)さんだ。
いったいどんなお店なのだろうか。
投稿された写真は、画面全体が煙だらけでよく見えない。だが、店の窓からは勢いよく燃えている炎が噴き出しているのが見える。ちょっと危険な状況としか思えないが、本当に大丈夫なのだろうか。
ツイッターには、さまざまな声が寄せられている。
「間違って通報しちゃうレベルですね」
「炙りとスモーク料理は旨そう 炭で本格的に焼いてるけど、店舗焼かないでね」
「こういう飯が1番うめぇんだよなぁ...」
この煙ボーボーの店は、東京都江戸川区篠崎にある「鯖の助」という弁当店だ。旨いものに目がないトラックドライバーたちが行列を作ると噂され、「安いしめっちゃおいしい」店として知られている。
Jタウンネット編集部は、「鯖の助」主人の川和秀動(かわわ・しゅうどう)さんに話を聞いた。
魚も肉も、炭火で網焼き、だから...
「鯖の助」の川和さんによれば、一番の人気はサバ弁当ということだ。1日平均で約150食を販売しているという。他にはどんな魚が人気なのだろう。
「ホッケの味噌漬け、サンマの醤油漬けなどでしょうか、夏場はウナギも人気ですね」
これらの魚は、炭火の網で焼くわけだが、肉も同じように網で焼くのだろうか?
「もちろん肉も炭火で網で焼いています。チキン、豚、牛、ハンバーグなども人気がありますね」
というわけで、肉でも魚でも、とにかく網で焼くことに徹しているようだ。確かにこの調理法では、ボヤ騒ぎとしか思えないほどの炎と煙は仕方がない、と納得するしかない。
「幸いにも、これまで消防署から注意を受けたことはありません」
と川和さん。
ちなみに味について、冒頭のツイートを投稿した「あかるい弁当」さんは、
「炭の香りが強くてと油たっぷりの鯖との相性が抜群でした。 あとは弁当でなく単品でも頼めるのでおつまみにもいいなと思います」
としている。
それにしても、感心するのは「鯖の助」の立地の良さだ。公園の一角に店舗がある。ここなら煙が相当出ても、周囲に迷惑をかけることはないだろう。京葉道路の篠崎インターチェンジからも近い。交通の便がきわめて良いのだ。
お昼時になると、多くのトラックドライバーがお弁当を買いにやってくる。お目当ての弁当を手に入れると、サッと立ち去るのだ。トラックドライバーたちに人気が出たのはなぜだろう?
「単純に、美味しい魚や肉が安く食べられる、ということが、クチコミで自然に広がっていったということじゃないでしょうか」と、川和さんは語る。
「ホームページも作ってませんし、ツイッターもフェイスブックもやってません。皆さん、どうやってうちの店のことを知っていただくのでしょうか。不思議ですね」
「鯖の助」の営業時間は、昼は11時から13時30分。夜は17時から20時だ。昼のメインの顧客がトラックドライバーたちだとしたら、夜はどんなお客さんが多いのだろう。
「主婦がお惣菜として買って行かれるケースが多いようです。ご家庭のキッチンでは魚を煙を出して焼かなくなってきたみたいですから......。お弁当としてではなく、おかずだけ買って行かれるようです」
江戸川区のご近所からのお客さんが多いのだろうか。
「お近くの方はもちろんですが、ときどき遠方から来られる方もいらっしゃいますよ。群馬県や山梨県からも来られます。熱海や銚子からも......、京葉道路のインターチェンジからも近いせいもあるかもしれません」
これから「鯖の助」に来店したい人へのアドバイスがあれば......、と聞いた。
「できれば電話で予約していただきたい、ということです。網で焼く時間がかかりますから、事前に準備できるとお待たせする時間が短縮できると思います」
電話番号は、「03-3676-3838」、末尾はサバサバ、らしい。