関西人の皆さん、「スルメをしがむ」はよその地方では通じないようです
皆さんは「しがむ」という言葉の意味を知っているだろうか。
なかなか噛みきれない硬いものをいつまでも噛んでいるようなときに使う言葉で、スルメを食べている様子はこの言葉以外では言い表せない...と筆者(兵庫出身)は思っていたのだが、使うとキョトンとされることが多い。
そこでJタウンネットでは2020年3月3日~5月25日の期間、「『しがむ』←この言葉の意味、分かりますか?」をテーマにアンケートを実施。全国での認知度を調査した。
投票総数は3351票。「スルメをしがむ」は日本のどこで通用するのだろう。
結果を見て愕然...
全体の結果を見てみると、「聞いたことも使ったこともある」が38.4%、「使ったことはないが、聞いたこともあって意味も知っている」が13.1%。つまり、約51%の読者が「しがむ」の意味を知っていた。
一方、「聞いたことはあるが、意味は知らなかった」は2.4%、「全く知らなかった」は46.2%で、意味を知らなかったのは全体の約49%。
つまり、知っている人と知らない人はほぼ半々だったのだ。
なんだ、結構知ってる人も多いじゃん――。安心した筆者は、地域ごとの結果を見て愕然とした。
こちらは、「しがむ」の意味を知っている人の割合を出し、色分けした地図。知っている人の割合が50%以上の地域に色をつけようとした結果、こんなことになってしまった。
見事に近畿地方にしか色が付かなかったのだ。
近畿では、割合が高かった順に奈良(93.5%)、兵庫(91.7%)、京都(88.0%)、三重(87.2%)、大阪(86.1%)、和歌山(80.0%)、滋賀(66.7%)。地方全体で見れば、86%という大多数が「しがむ」の意味を知っていた。
そしてこの2府5県以外では、「しがむ」の意味がわかるのは半数以下。
その中でも比較的わかる人の割合が多かったのは、東京(46.6%)、香川(44.4%)、徳島(42.1%)。東京には関西出身者が多く、香川・徳島は近畿に近いことが要因だろうか。
意味がわかる人が4割を超えたところは他になかった。
地域ごとの結果はこちら
北海道・東北では、「しがむ」の意味を知らない人の割合が最も高く、8割を超えた。そのうち「全く知らない」が大半を占めている。
次に知らない人の割合が高いのは、九州・沖縄。やはり近畿から離れるほど、知らない人が増えていくのだろうか。
なんにせよ、「しがむ」という言葉は近畿では大体通じるが、それ以外ではあまり通じることはない、と考えて良さそうだ。どうも分かってくれる人が少ない...とは思っていたが、どうやらコッテコテの関西弁だったらしい。