人より鹿の方が多い? 外出自粛で人が消えた奈良の繁華街の様子がこちら
突然だが、こちらの写真をご覧いただきたい。
映っているのは、人気の少ない繁華街を歩く鹿の群れ。新型コロナウイルスの影響で不要不急の外出を控える人が多いのだろうか。鹿に餌を与えようとする観光客の姿は見えない。
ツイッターユーザーのそもんずさん(@somonsism)は2020年4月13日、
「友人が撮影した奈良の繁華街の様子。自宅待機をなんだと思っているんだろう」
と投稿。12日(日曜日)の昼頃に撮影された写真で、場所は三条通り。シカが多い奈良公園からは少し離れた場所で、近くにはJR奈良駅や近鉄奈良駅がある。
地元民からすると相当珍しい光景のようで、投稿欄には
「奈良出身です。奈良に鹿がいるのは当たり前と思われるかもしれないけど、三条通り(この写真の通り)を鹿が歩いているのは初めて見ました...」
「観光客がいない。人がいないということか...奈良やばいですね...」
といった声が寄せられている。
観光客が減って、エサを求めに来た?
Jタウンネットは15日、地元が奈良だというツイッターユーザーのStayHomekazu(@kazu_tabi88)さんに詳しい話を聞いた。
現在は東京に住んでいるそうだが、毎年奈良に帰る時には三条通りを歩くという。写真を見て
「地元奈良なんですが、通常ここには鹿はいません...。驚きました...」
と話す。
奈良といえば鹿が街中を闊歩している印象が強いが...。それでも、三条通りで鹿を見かけたことはないという。StayHomekazuさんは鹿が三条通りまでやってきた理由をこう推測する。
「原因は、観光客、車の減少だと思います。撮影場所は、おそらく猿沢池、奈良ホテル方面なのですが、車が通らないから鹿が来たのかと。
もしくは、観光客が減って、餌を求めてここまできたのか...。鹿の行動が変わっていることにおどろきました。たぶん、昔から奈良に住んでいる人が見ると、『なんでここに鹿おるん?』と驚く方が多いと思います」
新型コロナウイルスの影響で、奈良公園で観光する人が減り、三条通りまで鹿がやってきたのだろうか。こうした状況については、毎日新聞も「鹿の群れ、町にあふれ」(15日、ウェブ版)という記事で、
「(奈良公園のシカの群れが)最近、奈良公園(奈良市)を離れて同市中心部の住宅地や繁華街にも出没し、住民らを驚かせている」
と伝えている。
ただ一方で、奈良にかつて住んでいたことがあるという、ツイッターユーザーのむしどり(@mountingkujac)さんはJタウンネットの取材に、こうした光景について「正直普通。いつものことです」と話した。