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「ハミゴ」もはや関西弁じゃない 全国の使用率、10年前と比べてみると...

Jタウン研究所

Jタウン研究所

2020.04.10 06:00
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「ハミゴ」は広まってきている?

2009年の論文「『仲間外れ』を表わす方言の現状と伝播の様態--地域差・年齢差の観点から」(著・椙村知美)には、「ハミゴ」についてこんな記述がある。

「近畿地方の50歳代が学生時代に使用し始めたものが、大阪や兵庫を中心に近畿地方内に広がり、中国地方や四国地方など西に伝播していった。
東海地方や北陸地方に広がっていない。今でも中国地方の伝播は広島県の東部から西部にも広がりつつある。
また四国地方から海を渡り、九州地方の大分県でも使用が多く瀬戸内海を軸として伝播している」

椙村氏は、47都道府県で、老年層(60歳代以上)、中年層(40・50歳代)、若年層(20・30歳代)、少年層(10歳代)各10人以上に「ハミゴ」や「ハブ」など、仲間外れを示す語について聞き取り調査を行った。

その結果、「ハミゴ」を使う人のうち、最も年齢が高かったのが大阪府や兵庫県の50歳代だったという。およそ10年前の調査なので、今の60歳代だ。

「ハミゴ」発祥の地と考えられる大阪での使用状況を調べると、老年層には「ハミゴ」を使う人はいないが、中年層ではある程度の人が使用していたそう。若年層では50%以上、少年層では100%が「ハミゴ」を使っていたとのこと。

当時の中年層からは「昔使っていた」「中高生時代に使っていた」という声が聞かれたことから、この年代の人々が学生時代に使い始めた言葉が若者を中心に広まっていった、と考えられるそうだ。

10年前の段階では、東海・北陸には伝播しておらず、九州ではほとんど大分でしか使用されていなかった「ハミゴ」。

今回のJタウンネットの調査結果を見ると、少しずつだが、確実に勢力圏を拡大しているように思われる。

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東北や中部ではまだまだ知らない人の方が多いが、様々な場所から人が集まる関東地方では結構な認知度の高さ。これから徐々に全国での使用率を上げていくのだろうか。

「ハミゴ」の今後の活躍に期待したい。

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