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鳥取県がモチーフの「トットリング」爆誕 指輪職人にこだわりを聞いた

松葉 純一

松葉 純一

2020.02.20 06:00
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12世紀末から14世紀半ばまで幕府が置かれ、寺社仏閣が多く現存する「鎌倉」。近代に入ってからは、鎌倉文士と呼ばれる作家、美術家など文化人が住んだことでも知られる。やはりどこか違う、歴史と文化の香り漂う街......、それが鎌倉だ。

その鎌倉から、2020年2月17日、次のようなツイートが発信され、話題となっている。

左手の人差し指に輝くリングは、「鳥取県」をかたどっている。オーダーリングのお店で作ってもらったものらしい。なんと斬新なデザインだろう。このツイートには14万を超える「いいね」が付けられ(2月19日現在)、現在も拡散され続けている。

ツイッターにはこんな声が寄せられている。

「トットリングとても素敵ですね」
「これは流行る!故郷のリング」
「中指側に住んでる鳥取県民です! なんだかとっても嬉しいー」
「おお、とっとリング...あおもリングもほしい!」

Jタウンネット編集部は、投稿者の波子(@Katanamiko47)さんと、オーダーリングの店「mint」(鎌倉市)の職人に話を聞いた。

「鳥取県自体に興味を持っていた」

鳥取県のリング 波子(@Katanamiko47)さんのツイートより
鳥取県のリング 波子(@Katanamiko47)さんのツイートより

「なぜ鳥取県のリングをオーダーしたのか?」というJタウンネットの質問に、投稿者の波子さんはこう答えた。

「『四十七大戦』という都道府県擬人化漫画がきっかけで、鳥取県自体に興味を持ち、以前から旅行に行ったり、アンテナショップやご当地イベントに何度も足を運んだりしていました。 鎌倉観光に行った際に、たまたまオーダーリングのお店を見つけ、思いつきで鳥取県の形は作れるか聞いてみた、といった経緯です。私自身は鳥取とは縁も所縁もない新潟県民です」

しかし出来栄えには大変満足な様子で、別のツイートで動画も投稿している。

鳥取県のリングは、どんなときに身に着けるのか。聞いてみると...

「壊れたり失くしたら悲しいのでなるべく大事に飾っておこうかと思うのですが、やはり可愛くて着けていると幸せな気分になってしまいます。楽しみな予定のある日などは着けてしまうかもしれません」

との返事が。また値段については、「都道府県の形とかだとフルオーダーになると思いますが、それでも4000円弱くらいなのでおすすめです」とのことだ。

続いてJタウンネット編集部は「mint」に電話した。

「境港市」がアクセントに

鳥取県のリング (「mint」のインスタグラムより)
鳥取県のリング (「mint」のインスタグラムより)

鎌倉市雪ノ下にあるmintは、北山博司さんを中心とするオーダーリング職人たちの集団だ。取材に応じたのは、mintの職人・甲田和久さんだ。

「昨年12月にオープンしたばかりの店なので、オーダーがあれば何でも創ろうという気持ちでいました。クモとかミツバチとかいろいろ注文はありましたが、さすがに鳥取県のリングは初めてでした。でもオーダーがあれば、お客様に喜んでいただけるものをなんとか創りたいということで、一生懸命にやりました」

鳥取県のオーダーを受けた時の心境を振り返る甲田さん。なんとか波子さんが思い描く鳥取県に近づけようと、デザインにはこだわったようだ。

「鳥取県は鳥取県でも、お客様が思い描くものはどんなものか知りたくて、『鳥取県とはどういうご関係で...?』『観光大使かなにかですか?』『出雲大社があるところでしたっけ』などと、しつこくお聞きしたかもしれません(笑)。なんとか手がかりをつかみたいと思ったものですから。

改めて地図を見ると、左上に突き出たところがあって(編集部注:境港市)、それがちょっとかわいいアクセントになるなと思いました。そこから先はすんなり進んで、30分くらいで完成しました」
「mint」外観 (「mint」のインスタグラムより)
「mint」外観 (「mint」のインスタグラムより)

ツイッターの反響は店の方にも及んでいる様子。投稿を見た人から「○○県はできませんか」と電話がかかってきており、甲田さんはそれぞれが自分の故郷に思い入れがあることを実感しているという。

「我々職人というのは、固定観念に捉われがちなのですが、今回、お客様の注文に応えることで、ずいぶん勉強させられたな、と実感しています。どんな注文にもできるだけお応えして、お客様に喜んでもらえるリングを作っていきたいと思います」(mint・甲田さん)
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