絶妙に食べづらいネーミング いか飯屋が作った切なすぎる裏メニューがこちら
「俺はスーパーでこんな悲しい気持ちになりたくないのよ...」
そんな言葉と共に、ある商品の写真がツイッターに投稿された。
投稿者がなぜ悲しい気持ちになってしまったのか、それは商品名を見れば明らかだ。

「いか飯になれなかったいか」
こんなにわかりやすい商品名があるだろうか。名前を見ただけで、いか飯にはできなかったイカを使っているんだな、と理解することができる。「なれなかった」というイカ目線にさらなる切なさがこみ上げる。いか飯になりたかったんだね......。
パッケージを拡大してみると、「北海道森町のいかめし屋が作った裏メニュー」というフレーズと共に、イカのイラストが描かれていた。これもまた胸が締め付けられるイラストなので、ぜひご覧いただきたい。

「いかめしには負けないぞー!」
握りこぶしを振り上げ、ポロポロと涙をこぼすイカ。心が痛む。
なぜこんなに悲しい商品名になってしまったのだろう。Jタウンネット編集部は30日、「いか飯になれなかったいか」を製造販売するマルモ食品(北海道茅部郡)を取材した。
小さすぎたり大きすぎたりしたイカを活用
同社の広報担当者に、商品名がこんなにもストレートな理由を尋ねると、
「いろいろあったんですけど、最終的に正直に言って本当に『いか飯になれなかったいか』だということで」
との答え。他にも候補は考えたが、これが一番わかりやすい、ということで商品名になったようだ。
担当者によると、「いか飯になれなかったいか」が商品化されたのは10年ほど前。マルモ食品ではいか飯を製造販売しているが、中にご飯を入れられないような小さいイカや、商品の規格から外れる大きすぎるイカはいか飯にすることができず、廃棄されたり、冷凍庫の中に在庫品として残ったりしていたという。これを活用するために、いか飯のタレで煮込んで販売するようになったそうだ。
「いか飯になれなかったいか」はおかずやつまみとしてそのまま食べるほか、炊き込みごはんの具にもできるとパッケージに記載されている。白米を炊く水加減にした釜や鍋に、イカとタレをすべて入れて炊くだけで良いというお手軽レシピだ。
少量からも食べやすそうだし、様々な楽しみ方もできる様子。いか飯よりも普段使いに向いているだろう。いか飯になれなかったイカ達には、もっと自信をもってもらいたい。