直訳すぎて笑っちゃう 盛岡で発見された「パンチの強すぎる標識」が話題
岩手県盛岡市には、鬼が手形を押したと伝えられる大きな岩がある。これが、「岩手」という県名の由来とされている。
「鬼の手形」を見られるとあらば、一度は訪れてみたい。そう思う人も多いのだろう、この岩がある三ツ石神社は観光スポットになっており、市内には鬼の手形への案内標識が複数設置されている。
その一つがこちらだ。
茶色い看板に白い字で書かれた「鬼の手形」という言葉と、それを翻訳した
「DEMONS' HAND PRINTS IN THE ROCKS」
という英語。何も知らずにこの標識を目にしたらギョッとすること間違いないしだ。
ツイッターに写真を投稿した幣束(@goshuinchou)さんも「英語で言われるとパワーみがある」とコメント。
ツイートを見た人からは
「それにしても『鬼』が『demon』?」
「直訳すぎて笑えるw」
「パンチがある 英語、いいですね」
といった反応が寄せられている。
また、「オーガ(OGRE)とかになりそーだけど」など「DEMON」が訳語として適切なのか疑問に思う声も。
たしかに、デーモンと聞くとゲームに出てくる悪魔や白塗りのミュージシャンを想像してしまう。
ただ、「鬼」を「DEMON」と翻訳する場合は多いようで、「桃太郎」や「一寸法師」の英訳でも「DEMON」が使われている例が見られる。
また、写真では「DEMONS'」と複数形になっているが、伝承では鬼は1人で、調べてみると「DEMON'S」と書かれた標識もあるため、前者は単純にミスしてしまったもののようだ。
Jタウンネット編集部は17日、この標識について盛岡市役所に話を聞いた。
観光交流課の担当者によると、標識は海外からの観光客のために1985年~1992年の期間に市内の14か所に設置された。
盛岡市が設置しているものだが、英訳を誰が行ったのかは定かではなく、業務委託した業者が作成したものではないか、と担当者は話した。
ところで、「鬼の手形」の伝説とはどんなものなのか。担当者によれば、岩の傍らに設置された観光案内版には日本語と英語で以下の物語が書かれているという。
「伝説によると昔この地方に羅刹という鬼が住んでいて付近の住民をなやまし旅人をおどしていました。そこで人々は三ツ石の神にお祈りをして鬼を捕えてもらい境内にある巨大な三ツ石に縛りつけました。鬼は二度と悪さをしないし、又二度とこの地にはやってこないことを誓ったので約束のしるしとして三ツ石に手形を押させて逃がしてやりました」
担当者に「鬼の手形」はこの岩のどこにあるのか尋ねてみると、手形を写した写真は見たことがあるが、それが岩のどこかまでは確認できていないという。
「実際に訪れて、どこにあるか探すのも楽しみ方のひとつかと思います」
とのことなので、皆さんも盛岡を訪れた際には、「鬼の手形」を探してみてはいかがだろうか。