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渋谷駅の新駅舎が「肋骨」にしか見えない なぜこんなデザインに?東京メトロに聞いた

笹木 萌

笹木 萌

2020.01.08 08:00
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年末年始にかけて移設工事を行っていた東京メトロ銀座線・渋谷駅。2020年1月3日、ついに新駅舎がオープンし、列車の運行が始まった。

ピカピカの駅舎内でひときわ注目を集めているのが、このM字型の屋根だ。

特徴的なM型の屋根(2020年1月撮影)
特徴的なM型の屋根(2020年1月撮影)

ホームを覆う、無数の白い柱。特徴的なデザインだが、さっそく駅舎を利用した人には「ある物」に見えたようだ。

「銀座線の渋谷駅が~~!!!肋骨みたい~~!!!」
「まるで人体の肋骨の内側にいるみたいで素敵だった」
「鯨の体内感が半端ねえ...」

そう、ツイッターでは「肋骨」のようだという声が多数あがっているのだ。

アーチ状からM字型へ

Jタウンネットは1月7日、新駅舎を訪れた。

むき出しになった白い柱は、たしかに骨のように見える。本数が多いため何かの内部にいるような不思議な感覚だ。柱の外側を覆うパネルは一部空いており、ガラス越しに外を見ることができる。外からは電車が入ってくるところが見えるというわけだ。

肋骨だ...
肋骨だ...

外が見える
外が見える

いったいなぜこのようなデザインになったのか。Jタウンネットは7日、東京メトロの広報担当者を取材した。

担当者によれば、これは再開発が進む周囲の建物との「景観上の調和」と、屋根の上に建設予定の「スカイデッキ」を意識したもの。M字型を採用した経緯について、このように説明している。

「駅舎というと長方形の建物が作りやすく、構造も簡単になりますが、かなり圧迫感を感じるデザインになります。これをなるべく無くすことを目的に、まずはアーチ状のものを検討しました」

長方形の駅舎は外から見ると圧迫感があるため、なだらかなカーブを描く半円型を考えた。しかし、これには屋根の上に作られるスカイデッキが1点での支えになり、構造的に弱くなってしまうという欠点がある。

そこで真ん中の頂点の部分をへこませてM字にすることで、スカイデッキを両端2点で支えるようにした。構造的にも強く、景観も害さないということで採用された形だったのだ。

多くの人が利用する
多くの人が利用する

柱がむき出しになっている理由については、

「本来ならば構造の柱は隠すもので、なかなかご覧いただけないケースが多いです。今回のデザインは建築の先生との設計の中で、ホームの空間を広くとるというコンセプトで壁板などを設けずに、なるべく天井も高く感じていただけるようにと生まれました」

とのこと。たしかに、ツイッターでも「広い」と驚くユーザーが散見される。

強度・景観・デザイン...様々な要素が考慮されたM字型の屋根。担当者はツイッターで話題になっていることについて、

「結果的にいろいろな見え方がなされているというのは把握していますが、それだけ広い空間を体感いただけているのかなと思います」

と話している。

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