こう見えて伝統工芸品! 高知の鍛冶職人が作る「くじらナイフ」がとってもキュート
細かい作業をする時に便利な小型のナイフ。包丁を小さくしたような刃に柄の付いたものが一般的だが、ツイッターでは「ある生物」をモチーフにしたナイフが注目を集めている。
それがこちらだ。
その名も「くじらナイフ」。モチーフとなっているのは文字通り「クジラ」だ。筋の入った頭側の部分が刃になり、尾ひれにかけて持ち手になっている。刃物であることを疑うくらいキュートなデザインだ。
ツイッターではこのくじらナイフに対し、
「すごく可愛いですね わたしも飼いたいです」
「クジラナイフ、以前貰ってお気に入りです」
「ああああああクジラナイフ売ってるところ見つけたので買います」
といった声が寄せられている。
かわいいデザインについ目が行ってしまうが、くじらナイフは高知の伝統工芸品・土佐打刃物。江戸時代から本格的に始まった製法で、鍛造から刃付け、仕上げまでを職人が一貫して行いるのが特徴だ。
くじらナイフは店頭・オンライン含め複数の店舗で取り扱っている。Jタウンネットは2019年12月5日、くじらナイフを販売するオンラインショップ「土佐打刃物屋」の担当者に詳しい話を聞いた。
子ども用に「先の尖ってないナイフ」を
土佐打刃物屋の担当者によると、くじらナイフを考案したのは鍛冶職人の山下哲さん。取引先を通じて「子供に鉛筆を削らせたいので、先の尖ってないナイフを作って欲しい」という相談を受け、1995年に先端が丸まったマッコウクジラのナイフを造ったのが始まりだ。
刃は両刃となっており、左利きの人でも使うことができる。マッコウクジラのナイフが人気を博したため、現在はニタリクジラ、ナガスクジラ、ミンククジラA・Bを加えた計5種。ナイフの中では一番人気のシリーズだといい、中でもマッコウクジラとニタリクジラが人気だという。
販売当初は子供向けに作ったくじらナイフだが、今では大人の需要もあるようだ。切り出し小刀などは決まった用途で買っていく人が多いのに対し、くじらナイフは、
「お子様用に買っていかれる方も多いですが、ペーパーナイフや工作で使う用に、大人の方も男女問わず買っていかれます」(土佐打刃物の担当者)
とのこと。このほかチーズを切るなど調理用の小刀として購入する人もおり、需要の高さが伺える。
価格は1本2500円(税込)。コンクールの受賞経験もあり、各方面から認められているようだ。
プレゼントにもぴったりなくじらナイフ。筆者も1つ、家にお迎えしてみたいものだ。