飼育員さん体張りすぎ! 水族館の「クラゲに刺されてみた」解説文が超アグレッシブ
志摩マリンランド(三重県志摩市)には、すごい飼育員がいる――
そんな話が、あるユーザーの投稿をきっかけにツイッターで話題となっている。いったい何がすごいかというと...。
これは志摩マリンランドで展示中、あるいは展示されたことのあるクラゲの紹介文だ。
水族館や動物園の生物紹介といえば、個体の特徴などが簡単に書かれているのが一般的だが、こちらは「飼育員の体験談」という体を張ったクラゲレポートとなっている。例えば、ミズクラゲの紹介はこうだ。
「4~8月ごろに多く出現 刺された感想は少し、かゆみを感じるくらいの軽い症状が2~3分ほどでした。痛みよりもヌメヌメしていることが気になります」
紹介されているクラゲのほとんどは、なぜか「刺された感想」がメインだ。想像するだけで痛々しい。カブトクラゲに至っては刺されない代わりに食べてしまっており、もはや食レポだ。
ツイッターではこのクラゲ紹介に対し、
「飼育員さんアグレッシブ過ぎません??」
「す、凄い飼育員さんですね。私たちにも分かりやすい感想を書いてくれてるんですね。拍手喝采」
「自ら刺されに行くなんて!しかも食してみたり。猛者ですね」
といったコメントが寄せられている。自ら刺されに行ったのかはわからないが、飼育員への称賛の声が多く見られる。
いったいどうしてこのような紹介になってしまったのか。Jタウンネットは11月11日、飼育員に詳しい話を聞いた。
「絶対に真似をしないで」
クラゲの飼育員によれば、書いてあるのは自身の体験談だという。ボードはクラゲの展示コーナーに設置してある。
なぜこのような実体験に伴った紹介文にしているのか。クラゲの飼育員は、
「痛みや症状は人によって感じ方が違うため、図鑑では毒の強さなどは書かれていても、個人の感じたことはあまり見かけません。せっかくの体験ですから多くの人に知ってもらえたらいいなと思い私個人の感想を書きました」
と話している。
刺された経緯についても聞いてみた。飼育員によれば、クラゲは子どもの頃海水浴でよく刺されたものや、水槽の掃除中に偶然触れてしまったもの、自分から触ってみたものがあるという。一部とはいえ本当に自分から触りにいっていたとは...。飼育員の少し歪んだクラゲ愛が伝わってくる。
唯一カブトクラゲを食べた理由については、
「触感については普段から飼育している生物ですので、よくわかっているのですが、食感の方はどうなのかと以前から気になっていました。カブトクラゲは刺胞と呼ばれる毒の袋を持たない種類の生物ですので、毒を気にせず挑戦できるのではないかと思ったからです」
とのこと。刺胞がなければ、ほかのクラゲも食べられていたかもしれない。
飼育員は紹介が話題になったことについて、
「私の体験した事を書いただけの物に、興味を持って頂けて体験談を作成して良かったと思っています。
ですが、私個人の感想ですので体質などによって症状や毒の感じ方が変わることもあります。絶対に真似をしないようにしていただきたいです」
と話す。これを見てクラゲに興味を持った人もいるかもしれないが、くれぐれも触ったり食べたりはしないでほしい。