「CSS完全に理解した」Tシャツが完全にツッコミ待ち なぜこのデザインに?作者に聞いた
Webサイトの文字の色を変更したり、テキストを中央に揃えたり...。多くのWebサイトに使われているのが、CSSなどのプログラミング言語だ。
高校や大学、あるいは独学でプログラミングを学んでいる人は多いのではないだろうか。参考書で学び、そしてソースコードを書いて実行。当然つまずくこともあるだろうが、自分の思う結果が表示されれば嬉しいものだ。「理解できた!」と声を大にして叫びたくもなる。
その状況を表現した人物がツイッター上に現れた。
以下の画像をご覧いただきたい。
こちらはツイッターユーザーIKeJI(@ikeji)さんの投稿。真っ白なTシャツはシンプルなWebサイトのよう。
しかし、表示された角丸の黒枠に綺麗に収まっているのは「CSS」という文字のみである。続く、「完全に理解した」という文字は、枠からはみ出てしまっている。「完全に理解した」はずなのに...。これは初心者あるある、なのだろうか。
この投稿は1万2000回以上のリツイート、2万4000件超の「いいね」を集めるなど大きな反響を呼んでいる。リプライ欄には、
とのコメントが。またズレを直すためのソースコードをサラッと送るユーザーも現れた。
なかには、理解しているからこそ、意図的に枠外にはみ出すことができるのではといったリプライも。
なんだか2つの意味をもつTシャツに見えてきた。
このセンスあるTシャツをどうしてつくろうとしたのか。Jタウンネットは投稿者に詳しい話を聞いてみた。
コンセプトは「無知の知」
IKeJIさんは2019年9月20日、Jタウンネットの取材に、
「元々DIYで何かを作るのが趣味。このTシャツもその一環で作りました」
と話す。彼は30代男性で、IT系会社員。自身のサイトには自作キーボードやオルゴールなど数々の作品が掲示されている。根っからのものづくり好きだ。Tシャツは、布に描ける絵の具を購入し、ステンシルを自作して製作したという。
「完全に理解した」というフレーズは以下のツイートを参考にしたという。
勉強したときは、完全に理解したと思っていたが、実際にソースコードを書いて実行するとテキストにズレが生じた...。そのギャップを表現したということだろうか。彼は、それもあるとしたうえで、
「無知の知と言いますか、気軽に『完全に理解した』と言う人はその分野の奥深さを全く理解できてないと言う話でもあります」
という。なんと哲学的。身をもって表現する姿に感服だ。それゆえ共感を得たのであろうか。大きな反響に対して、
「思った以上の反響があって驚いています。TシャツもTシャツ以外も含めて、これからも面白いものを作っていければと思っています」
と話した。