「健康ミネラルむぎ茶」は今後も増量を続けるのか 伊藤園に聞いてみた
落語家の笑福亭鶴瓶さん(67)のCMでおなじみ「健康ミネラルむぎ茶」。ツイッターやネット掲示板「5(2)ちゃんねる」では、この商品にまつわる「ある現象」が話題となっている。
それはズバリ、増量だ。
なぜか500ミリリットルのペットボトルは見かけたことがなく、少し太めの600ミリリットル台が主流。最近では650ミリ、670ミリなど、もはや見かけるたびに増量している気がする。
この商品がどんどん増量していく現象に対し、ツイッターでは、
「よく見るとギリギリまで入っていて執念を感じる」
「来年くらいには700mlになってそう」
「増幅亭鶴瓶って言われてんの笑う」
といった声が寄せられている。気になる点と言えば、一部ユーザーから「大きくてペットボトルホルダーに入らない」との嘆きがあるくらいだ。
なぜこんなに増量してくれるのか。いつまでこの増量は続くのか――。「鶴瓶の麦茶」こと健康ミネラルむぎ茶の増量の謎は深まるばかりだ。
Jタウンネットは2019年8月16日、伊藤園の広報担当者を取材した。
購入者のニーズにあわせて容量を変化
担当者によれば、伊藤園は1996年に「お~いお茶 むぎ茶」として500ミリリットルサイズを発売。何度か商品名を変更し、2010年に「天然ミネラルむぎ茶」の600ミリリットル、12年に「健康ミネラルむぎ茶」の630ミリリットルを発売した。
その後、15年に650ミリリットル、16年に670ミリリットルを発売し、現在に至るという。
現在販売している600ミリリットル台は3パターン。600ミリリットルは主に自販機(希望小売価格:税別130円)、670ミリリットルはコンビニ限定(同140円)、650ミリリットルはその他小売店での販売(同130円)と、販売場所によって違いがあるようだ。
なぜ増量を続けているのか。担当者は販売業態の特性や購入者のニーズに合わせて容量を変化させてきたという。
「例えば、男性のお客様が多いコンビニエンスストアでは、たくさんの量が飲めるように容量を増やして差別化を図るなどの理由があります。近年では1本を何時間もかけて飲む『ちびだら飲み』をされるお客様も増加しており、そのニーズにあわせるためです」
今後の増量は「限界があります」
伊藤園の担当者は増量がネットで話題になっていることに対し、
「正直なところ驚いております。近年夏場の気温が上昇し、水分補給の重要性が認知されてきています。このような理由からも皆さまにご支持を得ているのではないかと思います」
と話している。
増量に伴い、ペットボトルも大きくなっているという。今後のさらなる増量の可能性を聞いてみると、
「現在も1、2リットルのペットボトルはございますが、パーソナルサイズではございません。増量することは物理的には可能ですが、パーソナルサイズの利便性を考慮すると限界があります。例えば、一般的なドリンクホルダーに入らないとか、小売店様の冷蔵庫に入らないなどの不具合が考えられます。 とはいえ、今後もお客様のニーズに敏感にアンテナを張り、可能な限りお応えできるよう努めていきます」
とのこと。ドリンクホルダーに入らないという声はすでに出ていることもあり、大きければ良いというわけでもないようだ。