やきそば弁当の「禁断の食べ方」、知ってますか? スープに浸して「つけ麺」風に
道民のソウルフードとして名高い「やきそば弁当」。東洋水産が1975年から販売し、Jタウンネットが2014年に行った「好きなカップ焼きそば調査」でも北海道から圧倒的な支持を得るなど北海道を語る上で欠かせない食べ物と言える。
やきそば弁当の特徴といえば、なんといっても中華スープだが、これを使ったある食べ方が存在することを知った。
それは焼きそばを中華スープにつける食べ方。つまり、「つけ麺」として食べることだ。
塩の味が強いスープに、ただでさえ濃い焼きそば。本当においしいのだろうか。
なまら美味い
この情報はある日、S編集長が筆者のもとに持ち込んできた。
「ねぇ知ってる? やきそば弁当ってつけ麺にしてもいけるみたいだよ」
こう話しかけるということは「やってみろよ」と暗に指示している。
早速、ツイッターで調べてみると、
「『やきそば弁当』に付いてるスープ。大体つけ麺みたいな食べ方しちゃう」
「中華スープに麺をつけて食べると麺につけた液体スープの味と相まって独特の味を楽しめる」
「やきそば弁当はつけ麺風にスープにつけて食っても美味い!」
といった投稿がある。あながち嘘ではないようだ。
埼玉・久喜市にあるセイコーマートで品を調達。北海道限定の文字に疑いの目を持ちつつも作る。
やきそば弁当の中華スープは麺の戻し湯を使用する。そのため、独特の風味を持った絶品のスープになる。
何もしない状態のスープは塩と胡椒の味が強い。その上、味が尖っているが、これがクセになってしまう。
そのため、つけ麺にすると美味しいであろう理屈は成り立っている。
実はこの時に知ったのだが、カップ麺ブロガーのオサーンさんがJタウンネット上で行っている連載「マニアと味わう『ご当地カップ麺』の世界」でも触れられている。そこでも「おいしかった」との評価されている。
不安が一転し、むしろ楽しみになってきた。
ためらうことなくスープにつける。数秒ひたしたところで食べてみる。
ソースの甘みがスープの塩気のおかげでグンと立ち上がる。
麺の色が少し落ちても、味の濃さは残っている。塩気も新たに加えられて、そのまま食べるより味のクオリティが格段にあがった。どこかサッパリさも感じる。
つけ麺を意図した組み合わせと疑うレベルでの変化。1箱買って毎日食べたいほどだ。
さて、麺の色が変わったが、スープの色はどうだろうか。
大分変ってしまっている。随分と茶色くなってしまったが、味は大丈夫なのか。
「美味い、美味すぎる」
ソースの甘みはスープの中でも活躍している。数々の球団で活躍した工藤公康氏のような活躍ぶりではないか。
鋭利な味は削られて柔らかくも骨太な旨味が楽しめさせくれる。「純情・愛情・過剰に異常...」とキョンキョンのように歌いたくなってしまう劇的な変化。元の味も好きだが、こちらの味も愛せる。
言い出しっぺのS編集長とJタウンネットの紅一点S記者も、
「普通に食べるより美味い」(S編集長)
「普通に美味しい」(S記者)
と絶賛している。
まだ挑戦していない道産子にも、ぜひおすすめしたい食べ方だ。