「旅館の布団、チェックアウト時に畳まないで!」 要望ツイートで議論勃発、老舗旅館の意見は...
「チェックアウト時に布団は畳まないで、そのまんまで部屋を出てください」。そんなツイートが2019年6月2日、旅館の清掃係からのお願いとして投稿され、大きな話題となっている。
せっかく畳んでもらっても、「布団に挟まった忘れ物チェック」や「畳みなおし」をしなければならない。結局、二度手間になるらしい。
ツイッターには、こんな声が寄せられている。
「うん、これは本当。清掃業やってたからわかる。善意なのわかるけど、畳まれるとめっちゃ困る」
「元温泉旅館のお布団敷き(リネン)バイトとしても、これは切にお願いしたい」
「ホテルも同じー どうせシーツバーっと剥ぐし!」
どうやら旅館側、清掃する側の意見としては、布団は畳まない方がありがたいようだ。
「畳んでました」という人、けっこう多い...?
お客さん側からは、こんな声が多かった。
「がっつり畳んで出てましたわ...」
「普通に畳んじゃうな......こういうのはわからん」
「し、知らなかったです...旅館の方々、すみませんでした...(思いっきり畳んでた人です)」
良かれと思って畳んでいた人が、けっこう多いようだ。また、ツイッターには、こんな反応もあった。
「修学旅行だと畳まされる上に先生のチェックまであるよね」
「小学校の時、帰るときは畳んで行けって言われて畳んだけどみんな畳み方汚くて先生に無茶苦茶怒られてたのはいったいなんだったのか」
小学校や中学校のときの修学旅行の際、学校の指導でふとんを畳んでいた、という意見だ。
そこでJタウンネット編集部は、修学旅行を受け入れている旅館に、詳しい話を聞いてみることにした。
まず、東京・本郷の老舗旅館の担当者は、こう答えてくれた。
「修学旅行の手引きには、布団は畳むようにと書かれている場合が多いようですね。最近の生徒さんたちは、ベッド暮らしの方が多いのか、布団に慣れてない方が多いのでしょうか、そのままの場合がありますよ。畳んでもあっても、せいぜい二つ折りくらい(笑)。
携帯電話を布団の中に忘れて行かれるケースもあって、きちんと畳まれていると、探すのがけっこう大変なことがあります。一般のお客様の場合は、チェックインの時に、『布団は畳まないで、そのままにしてください』とお願いしております。忘れ物も、指輪とかネクタイピンとか、いろいろございます」
京都の老舗旅館の担当者にも聞いてみた。
「修学旅行の場合、学校によってルールが違うようなので、あえて、こちらからお客様に申し上げるようなことはありません。
ただ、たしかに布団は畳まれてない方がいいですね。忘れ物は、携帯電話の充電器などが多いです。布団の中に、靴下を忘れて行かれることもあります」
携帯電話の充電をしながら、布団の中に入り、そのまま寝てしまうことはよくあることだ。忘れ物対策のためにも、布団は畳まない方が良いのかもしれない。