「名古屋風お好み焼き」知っていますか? 食べ歩きOK、隠れたご当地ファストフード
粉ものグルメの代表選手「お好み焼き」。メッカといえば大阪や広島を連想するが、皆さんは、「名古屋風お好み焼き」をご存知だろうか。
名古屋でのお好み焼きは、アルミホイルに包まれたスタイルで食べることが特徴だという。記者も初めて見るスタイルだ。名古屋のどこで食べられるのか、歴史などを探ってみた。
30年以上の歴史があった
この、アルミホイルで包んだお好み焼きは、名古屋市西区の円頓寺商店街の「名古屋甘太郎本舗」や、市内に5店を構える大潮屋などが販売している。ほかにも、名古屋のスーパーなどでごく普通に売られている様子だ。創業70年ほどの甘太郎本舗に取材してみると、
「1980年頃からこのようにテイクアウトできるようにしてお好み焼きを販売しています」
とのこと。
肉焼き、イカ焼きなどどの具でも1個150円という安さで販売中。お好み焼きといえば丸いイメージだが、ここ甘太郎本舗では焼き型のようなものを使い、一度に複数を焼き上げる。そして四角くサイコロ型に切り分けて大量生産できるというわけだ。
1980年頃にこのスタイルで売り始めるまでは鉄板で焼くオーソドックスなお好み焼きも作っていたが、今ではお団子や大判焼きとともにテイクアウトのみの営業。
「昼時と夕方が特に売れる時間帯です」
ということで、昼食に軽食、息抜きの差し入れなどで人気の様子だ。
これら名古屋のお好み焼きは携帯食にできることはもちろん、家庭で調理し弁当にすることもでき、お店で食べることを前提とした一般的なお好み焼きとは独特の進化を遂げている。パックではなくアルミホイルで、片手で食べられるというのが強みだ。
とても手軽な「名古屋めし」である名古屋風お好み焼き。名古屋の庶民の胃袋を満たしてくれるポピュラーフードとして、40年近く支持されている。