羽田空港に謎すぎる「カレー自販機」があった 設置の市長もぶっちゃけ「売れません」
なぜか一風変わった自動販売機が多数設置されている羽田空港。今回見つけたのは、「小学校のカレー」が買える自販機だ。
これは、岡山県総社市の小学校や消防署のカレーをレトルトで再現したもの。なぜ羽田空港にあるのかはナゾだが、その心意気やよし。さっそく、Jタウンネットが実食してみたぞ。
昔なつかしの味
この自販機は、第2ターミナルの出発ロビーの保安検査場AとBの間にある。
ただ再現するだけでなく、地域から愛されるカレーとなるよう地域の方々と話し合って完成したという全17種のカレー。そのうち、羽田空港の自販機では、小学校カレー14種類、そして消防署カレーを足した全15種類を扱っている。
この自販機は総社市の片岡聡一市長のあるツイートをきっかけに知ることになった。
「羽田空港の総社小学校カレー自動販売機。なかなか売れません。低迷してます。どうぞ宜しくお願いいたします」
小学校カレーとはかなり気になる。そこでJタウンネット編集部は2019年3月15日、羽田空港に行き、実際に購入してみた。
しかし、生まれも育ちも埼玉県白岡市の筆者には小学校の名前だけで購入しようがない。そこでメニュー表を見て、特徴的なものを4つピックアップ。編集部で食べたものを順に紹介していく。
最初は小学校カレーで唯一「もみじカレー」の名を冠したこちらから。名前だけでなく辛さも一番だという。
非常にサラサラとしたルーで辛さは思ったより控えめ。カレーというよりかビーフシチューのような落ち着いた味わいだ。小学校カレーとあって辛さが思ったより控えられており、パッケージに書くほどの印象は得られない。
とはいえ、確かに小学校で割烹着を着ながら食べた日が思い出される。
Jタウンネット編集部での評価は、S編集長が「小学校にしては本格的」と高評価。N記者も「懐かしい。こんな感じだったなあ」と評価は高かった。しかし、O記者のみ「レトルトっぽい」と渋い顔をしていた。
子どものころであればかなり辛さで苦しんでいただろうもみじカレー。大人になってから食べると懐かしさの方が勝るかもしれない。
2番目は池田小学校ライスカレー。まいたけ、マッシュルーム、ひらたけの3種類のキノコがトッピングされた中辛の商品だという。
もみじカレーの後に食べると甘さが目立つ。ただ甘いだけでなく味に深みがあり、辛さがもっとあれば大人向けのようだ。しかし、特徴であるキノコの具材は存在感が薄いのが残念。普段あまり食べないキノコカレーのため、もう少し主張があっても良いのではないか。
編集部の評価はS編集長「ハヤシライスっぽい。子供向け」、N記者が「カレーパンの中に入っているルーのよう。優しい味でおやつにみたい」とコメント。
先ほど辛口コメントを残したO記者だったが「コクがあって味わい深い」と今回は高評価だった。
辛さの振り切れたカレー
続いては甘口に行ってみよう。
久代小学校ライスカレーはごぼうとサツマイモ入り。ここまでの2つは牛肉であったのに対してこちらは鶏肉と具材にも違いがある。
電子レンジから出した瞬間の香りから違った。フルーティーでカレーではなくちょっと独特なハーブティーを彷彿させる。
味も香りそのままにフルーティーで甘い。ここまで甘さが振り切れているとカレー風の何かとして楽しめる。
編集部でも「甘い」という意見が続出。特にO記者は「人生で一番甘いカレーを食べている気がする」とまでコメントした。
最後は小学校ではなく消防署カレーに挑戦。牛すじ肉が入り、消防署らしくスタミナ満点のカレーなんだとか。
見た目の黒さ、具の大きさ――4種類で一番の高級感が漂う。味のキレがあり、身体の深部に沁みていく。牛すじのうまみも出てくれば完璧なレトルトカレーだ。
編集部の面々は「胡椒が効いている」、「スパイシー」などここまで甘めのカレーが続いたせいか好評。O記者は「coco壱番屋レベル」とレトルトカレーに最大限の賞賛を送った。
大人も子どももみんなで楽しめる小学校カレーと消防署カレー。ノスタルジックな気持ちに浸りたいときは、羽田空港で入手するのもアリかも。