永福、永代、天応、高徳... 違和感ゼロ?全国の「元号っぽい地名」集めてみた
2019年5月1日の改元を前に、世はちょっとした元号ブームである。新元号の予想が相次ぎ、以前取材したように、昭和駅から平成駅まで旅する人まで現れたほどだ。
元号を冠した駅があるように、元号と地名の縁は浅からぬものがある。元号は縁起物なので、あやかって地名や建造物の名前に付ける例も少なくない。ということで、記者は思った。
「元号っぽい地名って、全国にどれくらいあるのだろうか」
「元号っぽい漢字」をヒントに
近代の元号の採用例なら、「昭和区」(名古屋市)や「大正区」(大阪市)などがあるが、実際どんな漢字を見ると「元号っぽい」と思うのだろうか。
これまで日本で採用された元号は全部で247。使われた漢字は72文字。元号の数に比べて少ない印象ではないだろうか。四書五経などの中国古典から考案するので、どうしても似たような意味を持つ漢字が多くなる。
その72文字の中で、採用回数が多いベスト10は、「永・元・天・治・応・正・和・文・安・長」。さらに延・寛・承・保・宝などが続く。確かに「応仁」「天平」のように歴史の教科書でよく見る字だ。
これらの漢字が使われている地名がないか調べてみると、いくつかそれっぽい、なかなかにありがたそうな地名が見つかった。
「永福」(東京都杉並区)
京王井の頭線永福町駅があってメジャーな地名。「福」の縁起もよくて確かに元号っぽい。
「永代」(東京都江東区)
同じく東京から、こちらは「えいたい」と読む。近くには地名からとった永代橋がある。
「天応」(広島県呉市)
読みは「てんのう」。実際に奈良時代にあった元号(781年―782年)だ。
「神保町」(東京都千代田区)
言わずと知れた古本の街。今の地名は正確には神田神保町だが、神保元年、神保10年。確かにありそうな文字の組み合わせだ。「しんぽう」と読めばさらに元号らしくなる。
「高徳寺町」(京都市上京区)
「高徳(こうとく)」、何か縁起のよさそうな響きである。日光市にも「高徳(たかとく)」がある。ほかにも「行徳」(千葉県浦安市)、「久徳」(滋賀県多賀町)などがあり、「徳」がつく地名は元号と相性がよさそうだ。
「安治川」(大阪市西区)
「安治川」は淀川の旧称が由来。「安治」も「あんじ」と読むと元号のような響きだ。
いくつかの漢字をヒントに調べてみるだけでもこれだけ見つかった。慶・文・長など、さらにヒントの漢字を広げると、元号のように思える地名ももっとたくさんありそうだ。
元号っぽい地名、募集します
このような、北海道から沖縄まで「元号っぽい」と思う地名を皆さんにお聞きしたい。現存する地名そのもの以外にも建造物の名前や消えた地名、長い地名の一部にそれっぽく思う文字が入っているものまで、どしどし情報をお寄せいただきたい。
※Jタウンネットでは、「元号っぽい」と思う地名を募集します。こちらのメール(toko@j-town.net)に、具体的な地域、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別、職業を明記してお送りください。秘密は厳守いたします。