兵庫県民に「出身どこ?」と聞いたら、「大阪です」と言われることがあるらしい
誇り高き「ヒョーゴスラビア」
兵庫県はネットで時々「ヒョーゴスラビア」だとジョークのネタにされる。
7つの国境
— 新泉? (@araizumiC) 2019年2月24日
6つの国
5つの民族
4つの言語
3つの宗教
2つの文字
1つの国家
ユーゴスラビア連邦共和国
7つの県境
6つの方言
5つの地方
4つの新幹線駅
3つの空港
2つの海
1つの県
ヒョーゴスラビア連合自治体
日本海側から瀬戸内海・淡路島まで広い県域と、その分多彩な風土を象徴しての言葉だが、瀬戸内海側でも大阪寄りの尼崎周辺、県庁所在地の神戸、播磨エリアの明石や姫路と東西に広く、地元意識も違ってくる。
阪神間の尼崎・西宮・伊丹周辺は大阪のベッドタウンでもあるので、大阪府なのか兵庫県なのか感覚が曖昧になるが、特に市外局番が県内で唯一大阪と同じ06の尼崎は自他共に半ば大阪府扱いで公然のネタとなっている。それでも、
「尼崎って言います。大阪と一緒にしないで」
と誇り高いリプライもあった。
高級住宅街のイメージが強く関西では憧れの地名なのが芦屋。昨年には芦屋セレブに憧れて住所を芦屋市にした運転免許証を偽造した女が逮捕される事件もあったが、それほどまでに「芦屋」のブランド力は絶大なのかもしれない。となれば芦屋市民はやはりプライドも高く愛郷心が高いのだろうか。
話題のツイートにはほかにも
「姫路は普通に姫路と言う」
「加古川『姫路と明石の間』」
「西宮市民ですが甲子園と答えてます」
「宝塚市民です。『宝塚』っていいます」
といった反応が寄せられていて、県民の皆さんの地元意識をうかがわせるものだった。
姫路は神戸とは片や播磨国、片や摂津国で旧国も分かれているし、天下の名城姫路城もある。宝塚は宝塚歌劇団で知名度は高い。どの地域も、ヒョーゴスラビアの首都神戸への対抗意識も少なからずあるようだ。
こうなると県名の兵庫の存在感はどこへやら......となる。港町神戸とて幕末に最初に開港したのは兵庫港だったのだが、居留地が置かれた神戸の方が発展して市名になり、市内の一区名に甘んじている経緯がある。県名すら忘れられかねない多様性も兵庫のおもしろさかもしれない。