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あなたの知らない京都の魅力、教えます ツウも唸る冬のツアーをご紹介

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2019.01.29 06:00
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通な場所にも拝観

京都取材の初日に筆者が回ったのは、今回が53回目となる「京の冬の旅」のコースだ。3か所を回り、文化と芸術の中心地であった京都の歴史に触れた。

最初に訪れたのは仁和寺からも近い転法輪寺(轉法輪寺)。浄土宗の寺院で観光向けの拝観は通常行っていない。

本堂内の写真
本堂内の写真

本堂には高さ約7.5メートルの阿彌陀如來座像が安置されている。桜町天皇対幅のために造られたと伝わっているもの。御室大仏とも呼ばれ、転法輪寺の本尊となっている。

本尊の手前には巨大な木魚が置かれている。1本の木から作られた木魚としては日本で2番目の大きさを誇り、木魚バチだけでも4.5キロの重さがある。

そのほかにも裸のままの姿が珍しい阿弥陀如来立像、高さ5.3メートルの釈迦大涅槃図も拝観できる。これらの文化財は兼岩和広住職の説明が受けられ、住職の軽快なトークも魅力。仁和寺や龍安寺といった大きな寺とは違い、狭い敷地にあるが観光客がどっと押し寄せることなく、落ち着くことのできる貴重な場所なのかもしれない。

釈迦大涅槃図について説明する住職
釈迦大涅槃図について説明する住職

続いて訪れたのは建仁寺両足院。両足尊にちなんで名づけられたこの場所は建仁寺の塔頭寺院だ。

ここでは桃山時代の絵師の長谷川等伯や伊藤若冲の作品が展示される。また、道釈画家の七類堂天谿氏による方丈障壁画が全面完成を記念して初公開。新旧の名作を一気に味わえる。

道釈画にはちょっとした秘密が隠されているほか、画家の気迫が伝わるシンプルながら生が伝わる線。構想だけでも数年を使ったという大作の魅力は必見だ。

七類堂天谿氏による道釈画(取材により特別に撮影)
七類堂天谿氏による道釈画(取材により特別に撮影)

初日の最後に回ったのは同じく建仁寺の塔頭の正伝永源院。織田有楽斎ゆかりの寺で、正伝院と永源庵と別々のお寺だったものが明治時代に正伝永源院と名を変えた。

庭園と復元された如庵
庭園と復元された如庵

ここは熊本藩主の細川家の菩提所という縁があって、細川護熙元首相が描いた障壁画がある。近年描かれた作品なだけあって、障壁画の先に京都の街が映る窓のよう。花見小路の喧騒から近く、夢と現実の狭間に置かれた感覚を楽しめる。

細川元首相が描いた障壁画「聴雪」
細川元首相が描いた障壁画「聴雪」

これらの文化財は1月10日から3月18日まで公開されている。正伝永源院は1月10日から27日、3月1日から18日と日程が異なる。

今回は数多くの名画が残る京都の魅力の一つに過ぎない。名作から何かを受け取るだけでなく、自身の想像力を掻き立てられ現世から離れた世界へも飛べる。無限の可能性を秘めた体験とも言える。

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