コイン精米機、使ったことある? 東北人「もちろん!」、だけど全国的には...
突然だが、読者の皆様は「コイン精米」を知っているだろうか。お金を入れると玄米を精米し、白米にする機械だ。下のようなコイン精米所を目にしたことがある人もいるだろう。
東京に住んでいると目にする機会はそう多くない。しかし、米どころ出身の人からしたら馴染み深いものかもしれない。ツイッター上でも「うちの近所はコンビニよりコイン精米所が多い」との声も上がっているほどだ。
一方、「何故都会にはコイン精米機がないんだろ?」「都会の人にはわからない事を言いますが、ATMかと思ったらコイン精米所だったりするよね」といったように都心部でなかなか見かけないことを疑問に思う人の姿も。
そもそもこのコイン精米を「見たことない」「存在をいま初めて知った」という人もいるはずだ。恥ずかしながら記者もコイン精米を今まで実際に見たことがない。
気になるコイン精米事情。そこで、Jタウンネット編集部では2018年8月15日から19年1月7日までの期間、読者アンケートを行った(総得票数:891票)。
はたして結果は――。
2人に1人は「使ったことある」
今回のアンケートでは、「あなたの近所にコイン精米はある?ない?」という質問に対して4つの選択肢を用意。「あるし、使ったこともある」「あるけど、使ったことはない」「見たことない」「存在をいま初めて知った」だ。
得票数の内訳は、「あるし、使ったこともある」と回答した人が55.6%(495票)でもっとも多い結果となり、次いで「あるけど、使ったことはない」が30.2%(269票)。単純計算で2人に1人は「あるし、使ったこともある」という結果となった。「見たことない」(11.2%、100票)、「存在をいま初めて知った」(3%、27票)と続いている。
今回のアンケート調査で「あるし、使ったこともある」回答した人の割合を段階毎に日本地図に塗り分けると下のようになる。
ご覧のように、東北地方の「使ったことがある」率が飛び抜けて高い結果となった。
なんと、秋田、岩手、宮城、山形、福島の5地域で「使ったこともある」率が100%。青森の使用率は62.5%だったが、残りの37.5%は「近くにあるけど、使ったことがない」という回答だ。
つまりは、今回の投票に回答した全ての東北人の近所に、コイン精米機があるという結果に。使用率で見ても、東北6県では94%に達した。やはりと言うべきか、米どころではコイン精米のお世話になる人が多いということだろう。
しかし、意外なことに米どころとしても知られている北海道では「あるけど、使ったことはない」と回答した人が36%でもっとも多い結果となった。僅差で「使ったこともある」(32%)、「見たことない」(32%)が同票で続いている。
コイン精米を利用せずとも、自宅に精米機を所有しているため、そもそもあまり使わない家庭も多いということのあらわれなのだろうか。
大票田の東京では「使ったこともある」と回答した人が52%でもっとも多く、「あるけど、使ったことはない」(32%)、「見たことない」(13.4%)、「存在をいま初めて知った」(2.6%)と続いた。
今回の調査で「見たことない」と回答した人が比較的多かったのが大阪と沖縄だ。大阪では33.3%、沖縄では66.7%の人が「見たことない」と回答し、他の地域に比べて際立った結果となった。
農林水産省が公表した17年の米の生産量を都道部県別に見てみると、大阪は44位、沖縄は46位。米の生産量が少ない両県には、やはりコイン精米を設置する意味がないということだろうか。
2人に1人は使ったことがあるというコイン精米。この結果に納得できるか、それとも意外に思えるか。読者の皆様の判断にお任せしたい。