「何も見えない」競輪中継がシュール コースは濃霧に覆われ...実況も困惑
2018.12.21 20:13
鍛え上げられた肉体をもつ選手たちが、熾烈なデッドヒートを繰り広げる競輪競技。めぐるましくトップが入れ替わる激しいレース展開は、一見の価値アリだろう。
しかし、当たり前だが、目に見えているからであって、まったく何も見えないと興奮のしようもない。
そんなシュールな事態が2018年12月20日、奈良県で起きた。まずは実際の様子を画像で確認してみよう。
とにかく白すぎて、何がどうなっているのかまったくわからない。これは一体どういうことなのだろうか。
競輪場の半分以上が見えず...
画像は20日に奈良県で行われた「ミッドナイト競輪 大阪スポーツ杯チャリロト賞(F2) 」9Rの一コマだ。直接会場に赴くのではなく、ネットの生中継動画などを通じて観戦できるスタイルでも人気の競輪だが、この日は運悪くひどい濃霧に襲われてしまったようだ。
「さあ、ようやく選手たちが見えて参りました...」
公開されている動画を確認すると、実況レポーターがそう切り出し、
「6番中曽...、おっと今度は2番の栗田、4番眞原...」
と、順位の入れ替わりを実況中継しようとしているのだが、いかんせん動画で確認されるだけでもカメラからは競輪場の半分以上が霧のためほとんど見えない。レポーターも苦戦を強いられているようだ。
正直、観ているだけでは結構シュールな映像でもある。
ゴール間近までまったくレースの状況がわからない状況で、
「さあ、2番の栗田、4番眞原。第4コーナーから直線コースに帰ってきますが、ゴール体制は1番の和泉田、3番宮越...」
と、実況しようとするも選手たちが霧の中にいる間に順位がついてしまい、肝心なところがまったくわからないまま終わってしまった。
Jタウンネット編集部は21日、この日実際に現地にいたという関係者に話を聞いた。この関係者によると、
「奈良県は濃霧が多い場所ではあるが、これほどの濃霧はここ4年くらいで初めて」
という。どうやら、かなり珍しい事態だったようだ。