かわいい肉球ナンバーで話題の「しゅうニャン市」、市職員が全国57都市キャラバンする理由は...
全国47都道府県57都市を巡回するキャラバン隊が移動中

ナンバープレートは、縦10センチ、横20センチ。地名の周南市には「しゅうニャン市」のロゴが採用されている。ひらがな表記は「ね」で統一、4桁の車両番号が3桁以下の場合に表示される「・」は、ネコの肉球で表記される。今年度は400枚限定で発行予定だという。
それにしても、周南市を「しゅうニャン市」と読ませるとは、ずいぶん思い切ったことを......。しかもネコ好きが家の中で楽しむグッズならともかく、公道を走る原動機付自転車のナンバープレートとは......、驚くしかない。
Jタウンネット編集部は、山口県東南部に位置する周南市に電話して、広報戦略課・行冨広康課長の話を聞いてみた。

「しゅうニャン市」と呼ぶようになったきっかけは、2016年4月1日のエイプリルフールだった。「周南市はしゅうニャン市になりました」という宣言を動画で公開したところ、大変な反響があったという。そこで市役所内で議論を重ね、大きな決断につながることに......。
「『しゅうニャン市』はネコのように自由に、のびのびと。いつまでも、みんなが居心地良く暮らせるまち。そんなまちを周南市は目指しています」
2017年1月、「周南市まち・ひと・しごと創生総合戦略」が策定された。「若者・女性が住みたいと思い、活躍できるまち」を目標とする新たなプロジェクトが立ち上がったのだ。そのキーワードとして「しゅうニャン市」が掲げられた。
主な目的は、若者・女性をターゲットとしたUターン、Iターン、つまり移住促進である。
「プロジェクトを応援していただける個人の方をサポーターとして位置づけ、特製缶バッジをお渡ししています。サポーターの数は現在1万6000人を超えています」と行冨課長。「企業や団体向けには、パートナーズとして、ポスター掲示、グッズ作成で応援をいただいています。250社ほどのパートナーズがいます」

「全国47都道府県57都市を巡回する『しゅうニャン市全国キャラバン隊』が、9月3日から、シティプロモーションの旅に出発しました。各地でイベントを開催しながら、地元の方々と交流しています」。キャラバンの旅の総移動距離は、約7900キロ。11月16日まで続く予定。

「キャラバン隊のメンバーは、16人の市職員が2~3名体制で交替しながら移動しています。キャラバンの様子は連日、SNSをとおして投稿するので、それを見た人が各地でイベントに集まっていただいています」と行冨課長。サポーター用の缶バッジが欲しい人は、ツイッターをチェックして、イベントに参加すると良いだろう。

「なにしろ周南市という名前が知られていないものですから、キャラバン隊の仕事はそこから始まるようです。『しゅうニャン市』でもけっこうなので、名前から覚えていただこうと頑張っています」

もし、「しゅうニャン市」っておもしろそう、ネコのように自由に、のびのびと暮らしたいと思ったら、周南市への移住を考えてみるのもいいかもしれない。
周南市は、北は中国山地、南に瀬戸内海、臨海部には大規模なコンビナートが広がる人口約14万人の町。工場夜景、徳山動物園、徳山駅前図書館などの観光地でも知られる。
詳しくは、しゅうニャン市特設サイトをご参照あれ。
