県紙よりも密着した地域新聞 その紙面を入手して読んでみた
1面は地元民目線の記事満載
では、実際の紙面の内容はどのようなものなのか。諏訪市、伊那市など県内10市町に支局を置く長野日報(諏訪市)を見てみよう。
2018年8月8日付朝刊は全18面。全国紙が軒並み30面程度であることを考えると、半分ほどの紙面数だ。だがその紙面に地元の情報が事細かく掲載されている。
1面には、「登山者にセロリ振る舞う 八ヶ岳観光協会 麓の味PR」という見出しの記事が掲載されている。山梨県と長野県にまたがる八ヶ岳で観光協会が地元で採れたセロリを登山者に振る舞った、というものだ。
全面を見ても、全国ニュースは2面のみ。まさに市民・町民目線の新聞だ。
記者が注目したのは、17面に掲載されている4コマ漫画「あきれたとうサン」。
蕎麦屋の軒先に掲示された「職人募集」の告知。それを見た男性が、店内でさっそく小麦粉を練り、作っている...。と思いきや、練ったものを壁に塗り始めた。練っていたのは小麦粉ではなく、壁の塗装で使う材料で、男性はそばの職人ではなく、塗装の職人で、その募集だと勘違いしていたのだった。
店主は「まァこの暑さだ」と苦笑した。長野県では「信州そば」などが有名であることから、今回はこの題材を選んだのかもしれない。