銚子電鉄は2018年8月3日、「銚電救済新商品開発プロジェクト」の一環として「まずい棒」を発売した。 銚子電鉄が発売するまずい棒(以下画像は株式会社たきびファクトリー提供) 「日本一のエンタメ鉄道」を目指して、これまでも走る電車内でおばけ屋敷を体感できる「お化け屋敷電車」や引退予定の1001型にイルミネーションを施した「イルミネーション電車」などユニークな試みを続けてきた。また、「ぬれ煎餅」の販売は有名だ。 経営状況が「まずい」ことに しかし、近年「ぬれ煎餅」の販売実績が振るわず、経営状況がまずいことになっているという。実は収入のおよそ7割を「ぬれ煎餅」の販売収入に頼っており、国からの補助金も減少しているというのだ。このままでは「まずい」。そんな窮地を打破すべく新たに生み出されたのが「まずい棒」だ。 ねれ煎餅 銚子電鉄のサイトで「まずい棒」を確認すると、まず目につくのがとぼけたような顔をしている独特のキャラクターだ。その名もずばり「まずえもん」。「まずい棒」のパッケージに描かれている「まずえもん」は、ホラー漫画の重鎮として知られる日野日出志(ひの・ひでし)先生によるもので、大変豪華なコラボである。 しかし、どうして日野先生が銚子電鉄のイラストを描いているのだろうか? 特に千葉や銚子と日野先生につながりはなさそうなのだが......。 まずい棒パッケージキャラクターの「まずえもん」 目が血走って、飛び出していた「まずえもん」 ネット上でも今回のイラストに対して驚きの声が上がっている。 「銚子電鉄、お菓子のキャラクターを日野日出志先生に頼むとかすげえ」 「キャラクターはどこかで見た絵だと思ったら...我らが日野日出志先生ではないの!日野先生!銚子の為に一肌脱いで下さり、ありがとうございます!」 「銚子電鉄が「まずい棒」なるお菓子を売り出したとか。それはいいのだが、肝心なのはパッケージのキャラクター「まずえもん」が日野日出志先生の描き下ろしだということ。そそられるねえ」 ホラー漫画の重鎮・日野日出志先生 Jタウンネット編集部は2018年8月3日、「まずい棒」の企画・プロデュースに携わった株式会社たきびファクトリーの寺井広樹さんに話を聞いた。寺井さんは怪談蒐集家としても活動しており、銚子電鉄の「お化け屋敷電車」も寺井さんが企画した。 寺井さんが企画した「お化け屋敷電車」 「日野先生の作品は子どもの頃から好きで、トラウマとして残っています(笑)」 そう語る寺井さんは、「まずえもん」誕生秘話について、 「銚子電鉄が赤字経営ということで、目が血走っている絵がいいのでは? とラフを描いていたんです。描き終わったラフを見てみると、どうしても日野先生の絵にしか見えなくて......。ダメ元で先生にお願いしたら、初めは苦笑いしていましたが、先生も電車大好きで、何か力になれたらと承諾してくださいました」 と、語った。寺井さんによれば、当初出来上がった「まずえもん」は目が血走っているだけでは足らず、目玉が飛び出しているデザインであったという。しかし、お菓子のパッケージにするには怖すぎるということで、今回のデザインになったそうだ。 ちなみに、「まずえもん」の独特な手の動きは日野先生による発想で、先生の好きなギャグ漫画家・杉浦茂の作品から影響を受けているとのこと。 目が飛び出す勢いだった「まずえもん」。とぼけたような表情は銚子電鉄の未来が明るいということか。今後の動向に目が離せない。