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「自力で生きられなくなります」 ハトが毅然と餌を拒否する広島市のポスターについて調べてみた

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2018.05.24 20:00
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1992年当時、2120羽が平和記念公園に...

Toshihiro Gamoさん撮影、Flickrより
ハト (Pigeon)

ツイッターに上がっている画像のポスターは、人間が袋から取り出した餌をハトに差し出すも、「自力で生きられなくなります」とはっきりと拒絶反応を示したものだ。「フン害で近所に迷惑になり、病気がうつる恐れもあります」とも書かれ、餌を与えないよう喚起している。

ツイッターでは「鳩が憤慨(フン害)してるwww」といった反応が出ていた。

ポスターには「広島市」と書かれており、広島市内のどこかに掲出されているようだ。Jタウンネット編集部が広島市中区役所に取材をしたところ、区役所でも掲出場所を把握できておらず、わざわざ担当者が調査をしてくれた。

その結果、広島駅南口と宇品海岸第2公園(いずれも広島市南区)などに、貼られていることが確認できたとの回答があった。

そもそもこのポスターは1992年に広島市動物管理センターが立ち上げたハト対策検討委員会で、ハトを減らす協議の一環から制作されたものだという。同センターに確認をしたところ、当時、広島平和記念公園(中区)周辺にはハトが2120羽おり、近隣住宅にフンがかけられたり、ハトの羽毛が飛び散るといった被害が続出。そのためポスターが製作され、96年からは各区役所がポスターを担当していたとのことだ。

これほど多くのハトが市の中心部に生息していた理由について、管理センターの担当者は

「当時、『ハトは平和の象徴』として扱われていたことから、公園で観光客向けに餌を販売していて、与えていたら増加したのではないか、と聞いています」

と答えてくれた。Jタウンネット編集部には、広島県出身の記者がおり、この記者も

「20年くらい前、平和記念公園(広島市中区)では、ハトに餌を上げるための売店があったが、餌を食べたハトが公園周辺にフンをして、近所の住民が迷惑を被り、以降売店を無くした」

と話していた。

平和記念公園で売店がいつなくなったのか、ということについて広島市緑政課に聞いてみると「資料が残っておらずわからない」とのことだった。

現在は「今は被害が出ていると言ったことは聞いておりません。フンが落ちていれば、清掃業者が掃除をしたり、来園者に餌やりをしないように注意喚起しています」という。

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