地方銀行は、これからどうなるの? 元銀行マンが「報告書」を読み解く
経営統合は有用だが...
銀行は何かと「固定費」がかかる。人件費はもちろん、支店の家賃、現金を数える機械やATM、出納機、コピー機、キャビネット(銀行の書類の量は異常である)......あげればキリはない。経営統合によってこれらを整理すれば、大きな固定費削減を図れる。
ただ、それだけで解決するわけではない。有識者会議の試算では、合併をして1行単独となっても、採算が取れない都道府県が23もある。
じゃあどうすればよいのか。県をまたいだ経営統合では、店舗を少なくすると利便性が損なわれるし、独占的に儲けすぎると法律に違反する......、そのバランスは重要となる。
この後にも金利の話などもしているのだが、結局のところ有識者会議は、地方銀行が地域の金融機能をきちんと維持し、質を高めていくことが大切だと結論づけている。