岐阜を流れる「新規川」、名前の由来を県河川課に聞いてみた
このところ、岐阜県にある一級河川「新規川」が話題になっている。きっかけは、川の標識がツイッターに投稿されたこと。画像編集ソフトの「新規レイヤー」のように、新たな川を作っているみたいだ、との反応が続出しているのだ。
ツイッターでは、新たな川を作るたびに「新規川(1)」「新規川(更新済み)」など、さまざまなバリエーションができそうだとの声が寄せられている。
「新規川」は大垣市内に実在する、一級河川だ。そこでJタウンネットは、岐阜県庁県土整備部河川課に、名前の由来を聞いてみた。
江戸時代に開削された
河川課の担当者は、大垣市にも問い合わせ、次のように回答してくれた。
江戸時代の大垣藩時代に開削された人工河川です。
なるほど、「新規」の由来は、人工河川から来ているわけだ。
そこで、記者はもう少し調べてみた。江戸時代前期、「新規川」の開掘を行ったのは、大垣藩主戸田家第3代の戸田氏西(うじあき)だ。新田開発、治水事業に熱心に取り組み、「新規川」の開掘もその一環だった。
また「延宝の大暇(おおいとまい)」と呼ばれる家臣の人員整理や藩費の削減も断行し、藩の財政立て直しに尽力している。1684年、58歳で死去。まさに血のにじむような藩政改革の名残りが、「新規川」の名に込められている。