「飲む焼き芋」に込めた、震災復興への思い... 福島県平田村の「道の駅」で発売
風評被害から立ち上がろうと...
同商品は、「本物の焼き芋に比べると焼き芋感は薄いものの、できる限り本物に近づけた」味だという。
飲み物といっても、どろっとしており、スープや赤ちゃんの離乳食、介護食などに応用できるようにしている。
道の駅ひらたでブランド化を進め完成したサツマイモの品種「ひらたシルク」から加工した商品で、今回で8品目。これまでにひらたシルクの焼き芋ソフトクリーム」「すいーと絹ポテト」などが発売されている。
2013年からひらたシルクの作付を始めたが、きっかけは福島第一原発事故による風評被害だった。
平田村は内陸部にあり、風向きから放射能の影響はなかったものの、風評被害がひどく、同村から出荷された野菜が売れなかった。そのうえ、離農が相次ぐなど農家のモチベーション低下が深刻だったそうだ。
そこで売れ残った野菜を買い取り加工品にしたほか、ブランド力を持ったサツマイモを作り、お客を呼び込もうと完成したのが「ひらたシルク」だった。
「ひらたシルクへの風評被害はなく、これを機に地域振興に役立てていきたい」と、「道の駅ひらた」の高野駅長が話すように、今後も平田村での復興への挑戦は続く。