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幕末・維新に活躍した「佐賀の七賢人」、あなたは何人知っている?

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2018.01.23 08:00
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四天王、十六神将など同じ属性やゆかりのある人物を、複数人まとめて紹介する形はよくある。例に挙げたものがどちらも徳川なのはたまたまだが、同じ集団に限らず、郷土の偉人などを取り上げる際にも見られるだろう。

「佐賀の七賢人」もそのひとつ。幕末から明治期にかけて大きな役割を果たした佐賀藩出身者7名のことだ。2018年は「明治維新150年」ということもあり、佐賀市は積極的に七賢人をアピールしている。

ローカル偉人? いやいや有名人も含まれている

「佐賀の七賢人」には一体誰が含まれているのか。不勉強な記者は、恥ずかしながら佐賀出身で幕末から明治期にかけて活躍した人物というと、「佐賀の乱」つながりで「江藤新平(えとう・しんぺい)」しか思い浮かばず、あとは時代が異なる『葉隠』のイメージだ。

「ローカルなネタなのだから仕方ない。いちいち各地の偉人を知っているのか」と開き直りたいところだが、メンバーを見てみるとかなりの功績を残した人物揃いだ。

まず佐賀藩の10代目藩主「鍋島直正(なべしま・なおまさ)」。博愛社(のちの日本赤十字)を創設した「佐野常民(さの・つねたみ)」。北海道調査を行った「島義勇(しま・よしたけ)」。明治政府の外務卿や内務卿を歴任した「副島種臣(そえじま・たねおみ)」。東京府知事、文部卿、司法卿を務めた「大木喬任(おおき・たかとう)」。記者も挙げた「江藤新平」。そして早稲田大学を開校し総理大臣も務めた「大隈重信(おおくま・しげのぶ)」の7人となっている。

結構有名人揃ってます
結構有名人揃ってます

高校では世界史を選択した記者ですら記憶にある名前も含まれているうえ、ツイッター上ではそれ以外の顔ぶれも当然把握しているというユーザーも少なくない。

さらに佐賀県人と思われるユーザーからは、学校で教えられたとする投稿も見られた。

これはかなり郷土に根付き、愛されてきた偉人なのであろうと思いきや、佐賀市が市民500人を対象に実施し、2017年11月7日に発表した「『佐賀の七賢人』知名度調査」の結果を見ると、全員答えられたのは10.2%。ひとりも言えなかった人は25.4%なのだ。調査母数がやや少ないとはいえ、これは意外に知られていないのでは......。

佐賀市に直接聞いてみると

早速Jタウンネットは、佐賀市役所で明治維新150年事業に携わる企画調整部に話を聞いてみた。まず気になるのは、「佐賀の七賢人」というくくりはいつごろから生まれたのかだ。

「正確にいつからということはわかっていないのですが、近年できた言葉ではありません。1920年(大正9年)に発行された『葉隠の雫』という書籍の中で、『七賢人の集会』という記述があり、少なくともこのころには、七賢人という概念があったと考えられます」

記念事業などに合わせて佐賀市が改めて作った言葉などではないのは確かなようだ。では、意外に市民にも知られていない点はどうだろう。郷土の偉人たちとして学校の郷土史などで取り上げられているのであれば、周知されていそうなものだ。

「郷土学習の機会は設けられているのですが、市教育委員会が全市的に七賢人を扱うように指示しているわけではないので、学校や地域によって差はあると思われます。例えば佐野常民は川副という地域の出身で、川副にある学校では佐野常民について学ぶ機会が多いようです」

とはいえ、佐賀市としても明治維新150年という節目の時期でもあり、佐賀出身で活躍した7人のことを改めて紹介し認知度を上げていきたいと考えているとのこと。その一環として、市役所のサイト上で七賢人のイラストが無償配布されている。

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