ゼルダ、与作......名作を彩る 「レトロゲーム博物館」設立を目指した展示会が大反響
「貴重なゲームが海外流出するのを防ぎたい」
日本レトロゲーム協会のホームページによると、協会は、家庭用ゲーム機やソフトを文化遺産として残すことを目的に2011年からスタートした。16年11月にはNPO法人となり、レトロゲームの保存活動を本格化させている。理事長は、ネット上で中古ゲーム店「ラジオストック」を運営している石井豊さん(44)だ。
石井さんは9月21日、展示したゲーム機について、そのほとんどが20年ぐらいかけて石井さん個人で集めたものだと取材に説明した。
ショーケースに入れた小さな赤いゲーム機は、無線会社にいた父親が電機メーカーの社員から仕入れた日本製キットで作ったものだ。小学生だった石井さんがクリスマスプレゼントとしてもらい、ピンポンゲームなどで遊んだそうだ。
かつてのスーパーファミコンなど様々なゲーム機があり、それらを手に取って遊べるコーナーも設置されている。ゲーム機の偽物であるパチモノも展示してあり、タイの骨董市などで面白いものを集めてきたという。
台風18号の影響があったものの、16日からの3日間で愛好者ら延べ100人以上が展示会を訪れた。
日本のゲーム文化を世界に紹介するための「レトロゲーム博物館」は、18年9月ごろにも仮設の形でオープンさせたい考えだ。場所は、大阪・日本橋などを検討している。博物館は、外国人の観光需要が伸びる東京五輪が終わるまで続け、手応えがあれば常設も考えたいとしている。
石井さんは、「アメリカやドイツなどでは、博物館などが貴重なレトロゲームを集めており、日本から海外に流出しています。日本は、立ち遅れており、浮世絵版画のようなことが起きないためにも、今すぐ手を打たないといけないと考えています」と話している。