「千と千尋」を思わせる幻想的な動画 アクアマリンふくしまの「珍しい赤ちゃん」
2017.09.05 06:00
飛んで壁に激突... 飼育は難しい
対応してくれたのは、飼育担当の山内さん。トビウオの赤ちゃんを撮影したのは、投稿前日の8月29日。体長は1~2センチほどで、約100匹はいるという。
「7月に岩手沖で展示用の魚を採集していたとき、偶然にもトビウオのオスとメスが網にかかったんです。水槽に入れたら偶然、卵が生まれて......。水族館で飼育すると8月4日からふ化し始めました。これは珍しいことです」
500個くらいの卵を採集して、そのうちの300個がふ化した。アクアマリンふくしまでは、15年前にトビウオをふ化させ、育て、展示したことがある。今回、展示予定はあるのか聞いてみると......。
「トビウオはとても弱く飼育が難しい魚です。そのため今のところ展示予定はありませんが、水槽に入れても他の魚に負けない10センチサイズまで育てることができれば、可能性はあるかもしれません」
トビウオは、成魚でもエサを食べなかったり、原因不明で突然死したりすることが多いという。それに、ビックリすると飛ぶ性質があるため、水槽の壁に激突したり、水槽から飛び出したりして死んでしまう事もあるそうだ。
「赤ちゃんでも『むなびれ』や『しりびれ』が大きく、ジャンプします。少しの振動でも驚いてしまうので、注意が必要です」
今回、ツイッターでの反応に、山内さんは「普段はお見せできない飼育の裏側を伝えたいと投稿しました。多くの反響があったことに驚いています」と答えた。
無事に成長することを祈りたい。