「切れないけど、切れ味バッチリ」 関市で生まれた「日本刀アイス」の完成度が高い
刃物造りの伝統で知られる岐阜県関市で誕生した「日本刀アイス」が、再現度が高いとツイッター上で話題になっている。
白とあずき色の刀身がすらりと伸び、アイスには、刀のツバや柄の部分もある。柄は、日本刀らしいリアルな文様だ。
「アイスなのに再現力すごい」
刀掛台に乗った「日本刀アイス」2本の写真は、地元のメガネ店に勤めるツイッターユーザーが2017年8月22日に投稿した。
( 」゚Д゚)」<こちらが「日本刀アイス」になりまーーーーーす!!
— 音久@岐阜県関市の眼鏡屋ami店員 (@neku07) 2017年8月22日
( 」゚Д゚)」<「刃物のまち 関市」の新たな名産でーーーーーす!! pic.twitter.com/yNQU82QbLH
すると、その出来栄えに驚く人が次々にリツイートし、その数は、25日夕までに3万件以上にも達した。
アイスなのに再現力すごいですね!関に行ったら食べてみたいです?
— 三ツ矢 (@79u_x) 2017年8月23日
刃物を舐めるキレた演技が出来るんですね。日本刀アイス
— 72げにバッコンP(天災バコヤン) (@72genibknp) 2017年8月23日
1000円か...
— 村松まやの (@SUiCa41) 2017年8月24日
安いと見るか、高いと見るか|ω-ミ
アイスを見て、アニメ化もされたオンラインゲーム「刀剣乱舞」で名刀が姿を変えた刀剣男士のキャラを思い浮かべたという人も相次いだ。
どのようにして、この「日本刀アイス」が作り上げられたのだろうか。
アイスを手がけた地元関市の「日本刀アイスを作る会」(吉田和弘会長)によると、もともとは市内の女子高生2人が16年12月のコンテストでアイデアを出し、若手経営者らが商品化に取り組んできた。刀のデザインについては、26代目の刀匠の藤原兼房さんが監修している。
刀身はゼリー状のくず、ツバはクッキーでできているが、柄はプラスチック製で食べられない。長さは26センチあり、味は、こしあんとゆずの2種類だ。
1本1000円も、味にこだわりが...
「日本刀アイス」は、6月に地元で行われたイベントで披露され、1本1000円(税込)で販売された。200本限定だったが、完売したという。
8月5日からは、東海北陸自動車道上り線の関サービスエリアで50本限定でテスト的に売り出し、関市文化会館で26日まで開かれるイベントでも20本限定で販売している。ただ、まだ認知度が低く、1000円という値段がネックになっているといい、25日までに、関SAでは20本ほど、イベントでは12本が売れたのに留まっている。
日本刀アイスを作る会副会長の吉田宰志さんにJタウンネットが8月25日に話を聞くと、吉田さんは、こだわったら1000円という値段になったと説明した。
「アイスは、下にたれないように、くずを使って融けにくくしました。さっぱりした味で、ゼリーみたいにどんどん食べられますよ。見た目はゆず味が人気ですが、こしあん味は食べるとおいしいと評判です。日本刀アイスといっても、口の中が血だらけになってしまうので、切れるわけではありません。切れないけれども、『切れ味バッチリ』の味になったと思っています」
アイスの正式販売は、10月7、8両日に開かれる地元の刃物まつりになる予定。年内には、関SAや地元の刃物直売センターで常時販売も始めたい考えだ。なお、全国各地への発送は、クッキーが割れたり、しけったりするため考えていないというが、「新しい名物にするつもりですので、ぜひ刃物のまち関市に来てほしい」と呼びかけている。