「おっぱいの神様」こと北海道・乳神神社は、どんな神様を祭っているのか
2017年6月25日、次のような写真付きのツイートが投稿され、話題となっている。
フォロワさんの何割かが信仰してそうな神社 pic.twitter.com/8tNZqkGwP7
— 痛骨は北海道にいる (@Pitiful_Hornet) 2017年6月25日
写真は「おっぱいの神様 乳神神社」と赤字に白く書かれた看板だ。目立つ、目立ちすぎる。つい引き寄せられるように見てしまった人、多いだろう。そう、あなたのことだ。
このツイートに関心を示し、リツイートをした人は3万を超え、今も拡散している。しかし、いったいこれは何だろう?
この乳神神社は北海道の南東部に位置する、十勝郡浦幌町にある神社だ。Jタウンネット編集部は北海道に電話して、話を聞いてみることにした。
「女性参拝客が絶えません」
電話で答えてくれたのは、浦幌神社と乳神神社の宮司を務める、背古宗敬さんだった。
「乳神神社にはこんな由来が残されています。浦幌町の西北部、瀬田来(せたらい)地区の森の中に、乳房のような二つのコブを持つナラの樹があったそうです。この木を見つけた老婆が、孫のため、母親に乳を授けてほしいと一心に祈願したところ、願いがかなったそうです」。
御祭神は乳授姫大神(ちちさずけひめのおおかみ)。地元の瀬多来神社の境内に小さな祠を建立し、こぶをご神体として祀っていたが、やがて浦幌神社の境内社「乳神神社」として鎮座されるようになった。
「母乳のトラブルが赤ん坊の生命にかかわるようなこともあった時代のことです。乳神様のご利益の噂は広まっていき、九州からの参拝客も訪れたという記録も残っています」と背古さん。
「とにかく不思議な力を持っていると信じられ、子宝を授かる、安産できる、良縁に恵まれると、評判になっています。近年は、乳がんや子宮頸がんなどの病気平癒にもご利益があるということで、女性参拝客が絶えません」。