「顔柱」がお出迎え... 大阪・道頓堀ホテル前に「四体像」がある理由
ほぼ100%、日本人の観光客

――なぜ、この四体像を設置したのですか。
「1991年、とりあえず四体像を設置しました。ですが、その時から外国人の観光客が多かったわけではありません。ほぼ100%、日本人の観光客が宿泊されるビジネスホテルでした」
――そうだったのですか......それは驚きです。
「転機は10年くらい前でした。価格競争で宿泊の平均単価は下がり、このままやと厳しいな、と言うてた時です。専務がインバウンドに特化していこう、と言いはったのです」
専務とは、同ホテルを運営する「王宮」(大阪市中央区)の橋本明元・専務取締役のこと。毎月のように海外を飛び回り、忙しくしているという。
「専務が海外へ出張し、日本の旅行会社を通さずに観光客を誘致する。うちはそうして外国人観光客の宿泊数を増やしてきました」
この「4~5年くらい」で、ハラル認定の食事を用意するようになった。像が設置されてから25年。世界中の観光客をもてなしたいという原点に立ち返っていた。