旧奈良少年刑務所、2020年に「監獄ホテル」に! 菅官房長官も「行ってみたい」
旧奈良少年刑務所(奈良市)が2020年にも、刑務所の建物をそのままにホテルとして生まれ変わる。
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法務省が2017年5月26日、老朽化で3月末に閉鎖された奈良少年刑務所の保存、活用について、ホテル運営会社「ソラーレホテルズアンドリゾーツ」(東京都港区)や清水建設(東京都中央区)など8社で構成される企業グループを優先交渉権者に選定した、と発表した。同グループは、2020年の開業を目指す。刑務所だった施設がホテルへ転用されるのは、日本では初めて。
奈良少年刑務所は1908年(明治41年)、「奈良監獄」として完成した。明治政府が造った「五大監獄」(千葉、金沢、奈良、諫早、鹿児島)で唯一、現存する。2017年2月、国の重要文化財に指定された。

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「ソラーレ」らはホテル転用計画について、
「歴史と文化を未来につなぐ『体験型複合施設』を創出します」
「宿泊・食事・ショッピング・音楽、エンターテイメント等、様々なコンテンツが揃え、まるで『ひとつの街のような空間』として本施設を整備していきます」
と提案している。
具体的には、旧収容棟を改修した「文化財リノベーションホテル」(約150室)、窓から旧収容棟のレンガ造りを見られる「新設ホテル」(約80室)、「無印良品」ブランドの「簡易宿泊型ドミトリー(MUJI HOSTEL)」(約60床)の3つ。

他にも、奈良監獄と日本の行刑、矯正の歴史を伝えるための史料館「建築行刑史料館」や、地産地消にこだわった「レストランエリア」、奈良の工芸品などがそろう「商業テナントエリア」などが設けられる予定だ。
「とにかく奈良というのは、ホテルが非常に足りないと...」
奈良県は世界遺産を有する観光県だが、その割にホテルが少ない。観光庁の宿泊旅行統計(2012年度)によると、奈良は「従業員100人以上の宿泊施設数」5で、3の島根県、4の徳島県に次いで少なかった。同じ関西でも、54の兵庫県、52の大阪府、36の京都府、17の滋賀県と比べると雲泥の差がある。
ツイッターではこうした背景をふまえて
奈良のホテルってほんと少ないからな、観光客誘致のためにもぜひこのまま進んで欲しいなぁ。
— 笹塚@夏コミ受かるかな (@waiwai1132) 2017年5月27日
奈良刑務所が!!!
— らすかる (@himarasukaru) 2017年5月27日
いくら奈良にホテルが少ないっといっても、監獄ホテルとは・・・
いや、参った
奈良にこんな場所が......出来たのか今度出来るのか知らんが行ってみたい
— あまし (@amasi_) 2017年5月28日
皆さん関西にお越しの際はこんなホテルに泊まってみてはいかが???
(奈良って観光地の癖に宿泊施設日本一少ないからこういう泊まるのが面白そうな所が出来るの本当に良いと思う)
といった声が上がっている。
菅義偉官房長官も5月26日、記者会見で
「今後、文化財を活用した観光促進や地域活性化が期待されるわけです。とにかく奈良というのは、ホテルが非常に足りないと言われています」
と述べた。記者に視察する意向を問われると、
「行ってみたいと思います」
と話し、にやりと笑っていた。