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密輸された押収品がズラリ! 「税関情報ひろば」に行ってきた

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2017.05.29 06:00
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日本の出入口である空港や港を守る「税関」。違法な物品が国内に持ち込まれることを防ぎ、また運び出されることを防ぐ重要な仕事だ。法律を守って生活している限り、関わる機会は限られている。

そんな税関のことを学べる施設が、東京税関の「情報ひろば」(東京都江東区)だ。歴史的な資料や調査方法、実際に税関で没収された物品などが多数展示されているこの施設に、Jタウンネット記者が行ってきた。

違法薬物の「運搬手段」も紹介

合同庁舎の2階にある

合同庁舎の2階にある

入口を抜けると、マスコットキャラクターの「カスタム君」がお出迎え。麻薬探知犬がモチーフで、「customs(カスタムズ)」とは税関をあらわす英単語だ。

マスコットキャラクターの「カスタムくん」

マスコットキャラクターの「カスタム君」

個人的に最大の見どころだと感じたのが、入口左手にある密輸に関するコーナーだ。薬物を始め、拳銃や金塊、動物など、法律や条約で輸出入が規制されている品物の現物と模造品が展示されている。詳細な解説や数字のデータも相まって見応えがあるのだ。

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違法薬物のコーナーには、担当者によると「一周回って現役」だという、靴やサンダルなどに薬物を収納するオーソドックスな方法から、ぬいぐるみ、ボウリングボール、ドラム缶、スーツケースや置物など工業製品に隠すという手段まである。大規模な密輸の場合は大きな機械製品に隠ぺいされることもあるという。

中には、体内に2kgもの大麻を飲み込んだ人のレントゲン写真も展示されている。販売すると大金になるとはいえ、普通の食事でもつらい2kgという量を飲み込むとは......。

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他にも、金塊や拳銃の密輸手口も解説されている。分厚い本をくりぬいて拳銃をカモフラージュする、という映画やドラマのような手段も実在したのには驚いた。

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偽ブランド品などのコピー製品も展示されているのだが、隣に置かれた本物と見比べても、素人目には区別が難しい。しかし、税関職員はそれを見抜けるように資料に目を通し、流出入を防いでいるという。

また、いわゆる海賊版のDVDなどの取り締まりも行っている。2016年には、大ヒットした映画「君の名は。」の海賊版が中国を中心に出回ったのも記憶に新しい。

コピー商品と本物が展示されている

コピー商品と本物が展示されている

色の違いくらいしか分からないが、税関職員はきちんと見抜く

色の違いくらいしか分からないが、税関職員はきちんと見抜く

迫力があるのが、ワシントン条約で規制されている品々だ。トラやシロクマの毛皮、象牙、動物のはく製、そういったものを使用した皮製品や漢方薬などが並んでいる。

こんなにも目立つものを隠し通せると思ったのだろうか......。

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歴史的な資料も並ぶ

こうした押収品以外にも、歴史的な書類や麻薬探知犬についての資料も展示されている。

安政五か国条約や運上目録といった、幕末から明治にかけての書物から、当時使用されていた英語、フランス語の辞典もあるなど、歴史好きにはたまらないコーナーだ。

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また、映像で税関の仕事について学べる「カスタムスビジョン」もおススメだ。ミニチュアかと思いきや、スイッチを押すとその中に映像が映り、様々な例を挙げて税関の仕事について解説してくれる。

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