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「御朱印が転売されると神社に納税義務が生じる」って噂はホント?

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2017.02.15 06:00
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御朱印の転売問題は以前から繰り返し語られている問題だ。神仏を参った証の御朱印をネットオークションに出し、高値で転売することで利益を得る行為はマナー違反であるとして強い批判を受けている。

しかし、マナー以外の観点から転売を批判する意見も現れた。曰く、「転売で御朱印等に経済的価値が認められた場合、製造元である寺社に納税義務が発生し、迷惑がかかるため、転売はダメ」なのだという。

この噂の真偽を確かめてみた。

宗教行為は非課税

数年前からブーム到来中の「御朱印」(Richard, enjoy my life!さん撮影。Flickrより)
御朱印

この噂、ツイッターでは1万回近くリツイートされ広く拡散されている。反応を見る限り真実だと捉えている人も多いようだ。

さて、まず宗教法人の税金についてまず整理すると、あらゆることが非課税というわけではない。

国税庁の資料によると、非課税となるのは「宗教行為」であり、その中にはお札やお守り、御朱印の販売も含まれる。

しかし、茶道や生け花の教室を開催する、雑誌や経典の出版などは課税の対象となる。

では、非課税である御朱印などを第3者が転売すると、収益事業とみなされて神社本体に課税されるのだろうか?

神社本庁に電話取材をし、上記のようなことが起こり得るかを聞いたところ、担当者は、

「考えにくい」

とバッサリ。

更に、

「神社本庁としては、遺憾の意を表することも可能ですが、世間に対する強制力はありません。御朱印などが外部で転売されたからと言って、寺社に対して課税が行われるということはないです」

と語った。

転売によって利益を受けた人に対して税務署が所得税を求める可能性はあるが、寺社に対してそれが行われるとは考えにくいという。

以上から、転売によって神社やお寺に納税義務が生じることは無いことは明らかになったが、重大なマナー違反であることは確かだ。

京都の粟田神社のように転売を控えるよう声明を出す神社や、白虎隊ゆかりの飯盛山のように、転売を目の当たりにして御朱印の一時中止を決める寺社もあり、転売問題の影響は大きい。

経典を奉納した証として始まり、今は参拝の証となった御朱印。やはり実際に足を運び、自分で受け取ってこそのものだろう。

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