脂は大トロ以上! でも「とある理由」で販売禁止...幻の深海魚「バラムツ」を食べたらどうなるか、経験者に聞く
爆発は突如訪れた
冒頭で「脂が乗っている」という風に書いたが、バラムツのこの脂、いや「油」は、人間の消化器官では消化できないタイプのものなのだ。
そのため、消化されずに「そのまま」おしりから排出され、大量に摂取すると、皮膚から油が染み出す「皮脂漏症」を引き起こすこともある。これを「異常脂質」といい、食品衛生法により流通が禁じられている。バラムツ以外にも、深海魚の一部は同様の性質を持っている。
そんな美味しいが危ないバラムツを、刺身を始めとする料理にして食べたflanviaさんは、Jタウンネットの取材に対して、
「最初の釣る動機は、大きな魚を掛けたあとのやり取りを覚える為の練習で、という名目でした。実際マグロ釣りをやる方々が練習で釣ってみたりするそうです。」
と、釣るきっかけを語った。大きな体と強い力を持つバラムツは、釣りの相手にはぴったり。
徳島県発表の「徳島水研だより第61号」にも、
「ルアーフィッシングの対象魚として,近年,愛好家の中で人気が高まっているそうです。これらの魚は,日中水深 400~500mの深いところにいるのですが,夜間に 50~200m水深帯まで浮いてきます。そこをジギングで狙って,強靭な遊泳力と格闘するのがこの釣りの醍醐味のようです。」
という記載があり、以前から釣り愛好家の間では人気が高い魚だ。
バラモン( ´?` )バラモン pic.twitter.com/f6EdxQKpsV
— flanvia (@flanvia) 2016年10月22日
また、全身大トロとも称されるその味については、
「味は...うーん...マグロの大トロのもっと大トロ!みたいな...感じっすかね?意外と臭みもなく美味しいです。火を入れると完全に脂の乗ったマグロです。今回新たに煮付けにしてみたのですが、完全にまぐろフレークでした。」
ばらむつうんめぇうぇええええ!!!!
— flanvia (@flanvia) 2016年10月30日
と絶賛。大トロの上を行くトロっぷり、それに臭みもないとなれば一度は食べてみたいものだが......。
しかし、刺身を少し多めに食べた翌日、体に異変が発生する。そう、油がそのまま排出、つまりはおしりから油が垂れてきたのだという。
「刺身で2キレ食べて、その後干物にして一週間冷凍しておいておきました。
休日の土曜日の深夜に3切れ。朝に1切れ&煮付けを食べたら、昼ぐらいに爆発しました。
おそらく晩に食べた量がキャパオーバーしたと思われます...。
ちなみに数年前初めて食べたときは、刺身で8切れ食べたら翌朝布団にぶちけてました。」
「油は下痢とか、便意とかと違って『溢れ出る』って感じです。トロトロでてくる感じですね!便意を感じる頃にはもう出口で油が決壊するギリギリなので、30分に一回踏ん張って強制的に排出してあげないといけないです。」
flanviaさんは、バラムツによる油漏れは便意とは異なることを強調。気づいた時にはすでに遅いため、もし移動中だったらと考えると恐ろしい。美味しいからといって食べ過ぎてはいけない。
その当時のツイートには、その状況の一端が記されている。
ああああああああああああああバラムツきたきたきたああああああああああおしりにきたあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
— flanvia (@flanvia) 2016年10月30日
ジャンプしたらいちいちお尻から油が出るとか壊れたおもちゃかよ
— flanvia (@flanvia) 2016年10月30日
最後に、flanviaさんは、今後バラムツ釣りにチャレンジする人へのアドバイスとして、「道具・体力・友達」が重要だと語った。
しっかりと情報を集め、きちんとした道具を揃え、友人たちと釣り船を貸し切って挑むことがおすすめだという。
また、基本的には食用ではなく、体に悪影響を与えかねない魚のため「食べるなら自己責任で!」とのこと。
同様に脂がたっぷり乗った「アブラボウズ」は通販でも購入できるため、どうしてもその身を味わってみたいという人は、こちらを買ってみるといいだろう。