四ツ谷駅の「ツ」、4人に1人が「いらない」
#四ツ谷駅のツの有効活用を考える
ところで、その記事の最後に、「四ツ谷駅の『ツ』は必要だと思いますか?」というアンケートを付けていた。公開からおよそ1カ月あまりが経ったところで、その結果を集計してみたところ――(投票期間:2016年9月9日~10月20日、投票数:588票)。
「必要(いる)」とした人が77.7%、「不要(いらない)」は22.3%。
なにしろ1894年の駅誕生以来、120年以上親しまれてきた駅名である。必要派が圧倒的多数にのぼるだろうとは予想していた。むしろ「いらない」という人が20%を超えたことが、筆者(T編集長)としては想定外だった。
東京都内からの投票に限れば、「いらない」は23.7%とさらに多い。都民の4人に1人に相当する割合だ。
確かに、表記の混在はいろいろとややこしい。こうして文章を書くときはもちろんだし、各種サイトやアプリなどで調べ物をするときにも面倒だ。最近の乗り換えアプリなどでは、「四谷(駅)」で検索するとちゃんと「四ツ谷駅」に飛ぶようになっているが、当然そのためには開発者の方々の手間がかかっているわけである。すぐ隣に「四谷三丁目駅」があるのも、「『ツ』、いらないんじゃない?」という風潮を加速しているのかもしれない。
前回の記事でも書いたが、「ツ」ありの「四ツ谷」表記は、江戸時代から続く由緒あるもの。みすみす消滅させるのは惜しい。だが、その有用性を証明できなければ、合理化の波に押されて仕分けされてしまうかもしれない......。