「シン・ゴジラ」の感想を、枝野幸男さんに聞きに行ってみました【前編】
お気に入りのキャラは尾頭ヒロミ、泉政調副会長
なにしろ今も、民進党幹事長としてお忙しい人だ。「シン・ゴジラ観ました?」なんて聞いていいものか迷ったが、恐る恐る取材依頼を送る。するとおよそ2週間後、
「観ましたので、取材お受けします」
とのご連絡が。
さっそくT編集長は2016年8月31日、議員会館を訪れた(以下、軽いネタバレを含みます)。


――本日はお忙しい中、ありがとうございます(民進党代表選スタートの2日前であった)。
枝野 はい、はい。

――さっそくですが、映画を観てのご感想をお聞きしたいのですが。
枝野 純粋に、素直に面白かったです。ゴジラ自体は「虚構」なんだけれども、(ゴジラとの戦いの舞台となる)東京駅にしろ何にしろ、東京の街がニュース映像でもおかしくないくらいにリアルに描かれていて、感情移入しやすい。エンターテイメントとしての良さがあったと思います。
――確かに、観た人からも「私の会社も壊された!」なんて興奮する人が続出してますね。
枝野 官邸などの描写も、厳密に正確というわけではないにしろ、雰囲気など非常に研究されていて、知ってる人間からしても違和感がなかったです。
総理執務室や危機管理センターなども、内部の配置などについて(取材協力の際に)そこまで説明したわけでもないんですが......いろんなところでよく取材しているなと。
官僚たちが大きな会議室にファックスやコピーを持ってきて、机並べて仕事するって場面があったでしょ?(巨大不明生物特設災害対策本部創設の場面) ああいうことは実際に3.11でもありましたからね。生活支援とかのために各省庁から官僚が集まってチームを作ったんです。内閣府本府の講堂だったそうですが。
――公務員の方からも、「こういう場面、ある!」という反応が多いそうです。印象に残った登場人物はいますか。
枝野 市川実日子さんでしたか、彼女が演じていた......。
――尾頭ヒロミ(環境省自然環境局野生生物課課長補佐。ゴジラの調査研究に尽力する女性官僚)ですか。
枝野 ああいう女性キャリア、いますよね(笑)、優秀な。映画だからいろいろ誇張されているにせよ、日本の官僚のいい部分を映像化してるなと感じました。後は、こういう立場なので、保守第一党政調副会長の泉修一。なかなか面白い味付けでしたね。

――そういえば、枝野先生がファンのAKB48の元メンバー、前田敦子さんも一般市民役として、一瞬ですが出演しています。どこに出ていたか気づかれましたか?
枝野 「あれ、これかな?」と思ったんだけど、確認する間もなくて(笑)。後でパンフレットを見て、「あ、たぶんあれだったんだな」って。