東北人のソウルアイス!感動的に復活した「ビバオール」、そのお味は?
ビバオールという棒付きアイスをご存知だろうか。新潟県の食品メーカー・セイヒョー(新潟市)が販売するイチゴ味のアイスで、なかにはイチゴソースが入っている。東北や新潟限定で販売されているので、全国的な知名度は低いかもしれない。
セイヒョーのサイトによると、ビバオールは、1970年代にしまかげ(宮城県仙台市)によって東北地方で製造されていたアイスで、当時は三角形で1本30円の当たり付きだったそう。しかし、97年に販売が終了、店頭から姿を消し幻のアイスとなった。
現在販売されているのは、セイヒョーによる復刻版。東北出身者のビバオール復活を望む声を聞き、再販へ向けてしまかげの関係者に直接交渉したと書かれている。形は三角形から四角形に、味は現代風に改良しつつも当時の味を忠実に再現した。2004年3月から東北地方と新潟県のコンビニやスーパーで再販が実現し、「懐かしの味」として親しまれている。
この感動的なエピソードを知った筆者は、ビバオールを食べたくてうずうず。東京・表参道にある新潟県のアンテナショップ「表参道・新潟館ネスパス」で扱っていると知り、買いに行ってみた。
実食、ビバオール!
お店に入ってすぐ右手にアイスの冷凍ケースを覗くと、レトロなイラストがかわいいビバオールを発見。東京までの輸送費のせいか、値段は1本110円と少々お高め。いてもたってもいられず、早速食べてみることにした。
開封すると薄ピンク色のアイスがお目見え。一口かじると、やさしいイチゴミルクの味がする。しばらく食べ進めると中から甘酸っぱいイチゴソースが登場し、味にアクセントをもたらす。初めて食べたはずなのに、どこか懐かしい味だ。復活を待ち望んだ理由がわかった気がした。
ツイッターには東北・新潟限定であることに驚く声や、昔の味を知る人たちによる懐古などが多く投稿されている。
ビバオールって全国区のアイスじゃなかったのか!?
— 英国紳士(犬) (@45niki_Shuold) 2016年7月21日
懐かしのアイス「ビバオール」を子どもの頃以来ぶりに食べた?
— 藤原正樹 (@sr4159_ringo) 2016年7月17日
懐かしい味だった(^_-)
だけど今の値段は、何と90円??昔は30円だったのにな...。 pic.twitter.com/2ma5rFMzXb
夏が繰れば尾瀬より思い出すビバオールですよアラフォーアラフィフ世代は冷たいけど熱くなる #vivaall pic.twitter.com/QOZNwP0qNL
— 巴黒酢 (@tomocloses) 2016年7月24日
アイスのパッケージの裏には「ビバオールは『しまかげ』さんの協力で生産しております」の一文があり、セイヒョーの心意気を感じる。ビバオールはこれからも東北・新潟の人たちの「懐かしの味」として定着し続けるだろう。