喫茶店でモーニング頼むなら、名古屋より「一宮市」へ行くべき!? 確かに豪華すぎる...
モーニングが生まれたのは、「ガチャマン」?の頃
電話で答えてくれたのは、一宮商工会議所企画事業部の宮田京さんだ。「一宮というのは、古くから繊維関連・織物業が盛んな町でした。昭和30年前後、『ガチャマン景気』と呼ばれた好景気の時期があり、織物の機械をガチャと動かせば『万』のお金がもうかったと言われています。モーニング発祥はその頃だと伝えられています」と宮田さんは語る。
「織物の機械を早朝から夜遅くまで動かすと、うるさくて、お客さんが来ても話ができない。商談や打ち合わせは、工場を出て、喫茶店でコーヒーでも飲みながらということになり、1日に何度でも喫茶店に出向く。そういった常連さんへのサービス・おもてなしとして、モーニングが始まったようです」。
「最初はゆで卵やピーナッツを出していたようですが、喫茶店同士の競争もあったのでしょうか、だんだんエスカレートしてきたようですね」と宮田さん。「いつのまにか一宮市内では、店オリジナルのモーニングセットを用意するのがあたりまえのようになってきました」。
宮田さんは続ける。「今から10数年前、商工会議所青年部のメンバーがこのことに気付いたわけです。すっかりあたりまえのように思っている一宮のモーニングですが、本当はすごいことじゃないかと......」。
そこでスタートしたのが、「一宮モーニング」協議会による「一宮モーニング」プロジェクトだ。「一宮のモーニングを外に発信していこう」ということで、毎年10月に開催される「一宮モーニング博覧会」などさまざまな企画が生まれている。
現在、一宮市内には約600店を超える喫茶店があるという。8月1日からは「一宮モーニングマップ」も配布される予定だが、その中には約100店が収録されている。そのほとんどで、ユニークなモーニングセットが用意されている。一宮市観光案内所、一宮商工会議所、一宮市役所窓口など、市内各地で入手できる。