八尾の町工場支援が「職人の自信」につながる
2016.06.11 07:47
「算数離れ」を危惧する教具メーカー
八尾市では2015年11月から、日本を代表するプロダクトデザイナーと町工場がタッグを組み、魅力ある物作りを進めています。大型コンパスや立体模型など算数教材を製造する株式会社加藤数物製作所もSTADIに参加した中小企業のひとつ。減少する教具のニーズや子供たちの算数離れから今後の経営を危惧していました。
商品開発に参加したプロダクトデザイナーの塚本カナエさんは「教具の使い方を知らない未就学児の行動や意見が新商品に結び付く」と、地域の子供たちの体験型授業を提案。加藤代表取締役は「教具のリニューアルを考えていましたが、私にはない視点で参考になります」と語りました。
町工場の確かな技術とプロダクトデザイナーの戦略的な視点。このコラボから生まれた商品が人気を博せば、優れた技術を持つ職人たちの自信へとつながり、さらに新しい商品へと、景気回復への道筋が少しずつ作られていくでしょう。(ライター:青空繭子)