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地名で「大山」といえば、だいせん?おおやま? 都道府県別900人に聞いてみると...

Jタウン研究所

Jタウン研究所

2016.05.27 06:00
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北陸人に「おおやま派」が多いワケ

全国的に見ると、だいせん(66.8%)が、おおやま(33.2%)に大きく差をつけた。おひざ元の中国地方だけでなく、関西や中部なども広くカバーしている。

県ごとの割合を見ると、「おおやま」が強かったのは10県。さすがに神奈川県は「おおやま」の領地(80.0%)だが、おとなりの東京都は、テレビにもよく出る商店街「ハッピーロード大山(おおやま)」があるにもかかわらず、64.4%が「だいせん」と回答した。

大山調査の結果
大山調査の結果

気になるのは、北陸3県(富山、石川、福井)が圧倒的に「おおやま」(3県あわせて82.6%)ということ。確たる理由は不明だが、かつて富山県に「大山(おおやま)町」があった(05年に富山市と合併)ことが関係していそうだ。なお完全に余談だが、旧大山町域には富山地方鉄道の「大川寺(だいせんじ)駅」がある。

大川寺駅(Bakkaiさん撮影、Wikimedia Commonsより)
大川寺駅(Bakkaiさん撮影、Wikimedia Commonsより)

また、「大山(おおやま)」がそびえたつ徳島県や、「大山(おおやま)駅」のある鹿児島県、県内に同名地区のある青森県、福島県、山梨県、大分県、沖縄県といったように、「おおやま」優勢の県は、その呼び方をする地名を持っているとわかった。

徳島・香川県境の「大山」山頂(Dokudamiさん撮影、Wikimedia Commonsより)
徳島・香川県境の「大山」山頂(Dokudamiさん撮影、Wikimedia Commonsより)

国を二分する「だいせん・おおやま論争」。当事者も意識しているようで、鳥取県大山町は08年ごろから公式観光サイトで「『大山』を『だいせん』と読ませるプロジェクト」を展開している。とはいえ16年2月には、町主導のもと、東京都内で「だいせん-おおやま食の饗宴」なるコラボイベントを開催するなど、徐々に"雪解け"は近づいているようだ。

鳥取からは大山町、神奈川からは厚木市、伊勢原市、秦野市が、それぞれの名産を持ち寄った、このイベント。伊勢原市のご当地キャラ「クルリン」は、イベント終了後、日記でこう説明している。

「『大山』っていったら、"おおやま"だけど、実は鳥取県には『大山』で"だいせん"って読む山があるんだって。クルリン、知らなかったよ」

両者の溝が埋まるのは、まだまだ先の話かもしれない――。

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