東京美術館「若冲展」、2時間待ちも...ツイッターでは行列皮肉る「#若冲展SF」が人気
なぜか「行列」自体がネタに
伊藤若冲は江戸時代中期に活躍した絵師で、精緻で華麗な動物画を多く残している。代表作の1つである「動植綵絵」の人気は特に高く、今回の展示会の目玉ともなっている。2009年の東京国立博物館での展示以来の公開となる。
実に7年ぶりの公開ということで、ぜひ一目見ようと多くの人が殺到。会場周辺には休日はもちろん平日でも常に行列が出来ている。公式アカウントからも待ち時間が逐次ツイートされており、内容から盛況ぶりが伺える。
【5月19日(木)】15時50分現在、チケット売り場の待ち時間は約5分、入室までの待ち時間は約180分です。#若冲展
— 生誕300年記念 若冲展 (@jakuchu_300) 2016年5月19日
【5月19日(木)】11時30分現在、チケット売り場の待ち時間は約20分、入室までの待ち時間は約290分です。#若冲展
— 生誕300年記念 若冲展 (@jakuchu_300) 2016年5月19日
【5月16日(月)】10時00分現在、チケット売り場の待ち時間は約50分、入室までの待ち時間は約210分です。
— 生誕300年記念 若冲展 (@jakuchu_300) 2016年5月16日
こうした連日の記録的な行列の形成具合から、ツイッター上では「#若冲展SF」というタグを使い、待機列をネタにした話が多数投稿され始めた。
#若冲展 の行列は320分という前代未聞の領域へとさしかかっている。260分しかないワーグナー『マイスタージンガー』では残り60分を並ぶことができない。あわててApple Musicを検索し、ベートーヴェンの交響曲全集が340分(アバド盤)であることを突き止めた。 #若冲展SF
— Daisuke HIROSE 広瀬 大介 (@dhirose) 2016年5月18日
#若冲展SF
— ToyPack (@ToyPack) 2016年5月18日
係員の不手際により待機列が円環状になり、列を分断しようとするも不機嫌な御老人達は聞く耳を持たず、輪の中に取り残された人も外界に出られない。一人また一人と行き倒れるも途切れること無く、次第に小さくなった輪は終いに無くなり、美術館と共に消え去ってしまった。
2時間待ちは当たり前、時には5時間待ちもあるなど、テーマパークの人気アトラクションに匹敵するような列が形成されてしまっている「若冲展」は、見る以外にも様々な楽しみ方が出来るイベントになってしまったようだ。
そんな「若冲展」だが、終了日の5月24日が近付いてきている。「動植綵絵」と「釈迦三尊図」が同時に公開される機会は滅多になく、東京では今回が初めてだ。そのため、次に直接見る機会はすぐには来ないかもしれない。長時間並ぶのは必須だが、後悔が無いような選択をお勧めする。