金沢でよく見る、「軒下に吊るしてあるとうもろこし」ってあれ何?
「門守」という風習
このとうもろこしは、昔から健康と商売繁盛のために、観音院で「四万六千日」という日に売られているのもで、毎年買いに行っているのだそうです。
四万六千日というのは、観音院信仰の寺院の縁日で126日分のご利益があると言われています。とうもろこしはこの縁日の人気のものなのです。
昔からとうもろこしは雷除けとされていましたが、それがこちらの地域では魔よけとなり、毛が多いほど儲けが多い、豆が多いほどまめまめしく健康に働けるとされています。
金沢では、とうもろこし以外にも軒先に縁起物を飾る家庭が多く、アジサイやヒイラギ、ハリセンボンなどを飾っている家庭もあります。
これは、「門守(かどもり)」と言われる風習で、日本人は境界に弱く外と内との境界である玄関先を守る風習があります。
城下町であった金沢にはこうした昔ながらの風習を信じる人が多く、また身近に自然があり取り入れやすかったことからこの風習が根付いているのです。
城下町を生きる人々が願いを託していた大切なお守りなのですね。(ライター:りえ160)